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お品書き・文フリ東京38 [黒十字療養所出版部]


中里友香による公開用お品書き/文フリ東京38

いよいよ1ケ月を切りましたね。
しおりも出来上がって、新刊は着々と進んでいます。

刀剣乱舞の二次創作長編小説『斬り結び』本は今回の文フリには間に合わない……許せ。


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い35~36@流通センター第二展示場 [黒十字療養所出版部]

5月19日開催予定の文学フリマ東京38、配置図が発表になりました。

私(中里友香)のスペース「黒十字療養所出版部」は、第二展示場、い35~36になります。
詳しくは下の図と、配置図・フロアマップ(https://bunfree.net/event/tokyo38/)を参照ください。

rev02_EF_tokyo38_map_for_exhibitorresized.jpg
(クリックすると拡大します。)

私、第二展示場は初めてで……。
今まで私は第一展示場だったので……。
別棟なので無事にたどり着けるか、方向音痴の私はいささか不安が……。

以前と違って、見本誌を置けるようになったのは良いのだが、私がいるEホールには、見本誌スペースが無い。とすると別室に置きに行かねばならないのだよな?
たどり着けるか、自分。

今まで2回、いずれも幻想小説・ファンタジーのカテゴリーで出店していたのですが、今回は、エンタメ・大衆小説のカテゴリーで出店してみています。
本の内容はなんら変わっておらず、今まで通りの私の小説です。

カテゴリーを変更したせいもあって今回は第二展示場の配置となったのかなあ……出店数も今回、過去最多な様子。

運営上の変更点も随分と多いです。

文学フリマ東京38→https://bunfree.net/event/tokyo38/

水もの進捗3 トレペ帯(特色白インク+フルカラー) [黒十字療養所出版部]

結局トレーシングペーパーで帯をね、作ったのよね。
今回は帯無しで……と考えても居ましたが、作りました。
帯が無いと新刊としての喜びが若干減ずる気がして……。

今までトレペ帯というと、私は特色白インクのみで作っていましたが、今回は「特色白インク+フルカラー」で、ちょっと気張ってみました。

『黒十字サナトリウム(復刻版)』や『黒猫ギムナジウム(復刻版)』のように、すべての本に必ず帯をつける、という仕様にはしていません。

『手腐レ風切り貴方まで(中里友香短編集)』のような感じで、一定数分、帯を作りました。
この短編集が今、ようやく帯有り分が終わって、帯無しで出回りだしている頃合いなので、今回の「みづもの」も、しばらくは帯有りで提供できるかと思います。一定数を超えたら帯無しになります。

トレペ帯に特色インクの横幅は(少なくとも私が依頼している印刷会社では)、黒猫~のトレペ帯と同様のサイズより大きい幅は刷れない。なので、黒猫~の時と同様、表紙カバーよりやや横幅が狭めになります。
そして黒猫~と同様に、表紙カバーを長くしたほうが本としての耐久性とか安定感は増すため、帯とカバーの横幅を揃えるよりは、ずれてもいいから耐久性の良いほうを選びました。

イメージ通りのすごく素敵な帯に印刷があがってきて、私としては気に入っています。

わりと私は本の帯に対して、思い入れをブログに書きがちだと思うが、私からすると、帯のデザインは表紙カバーよりも格段にやりにくい、難しいからもあります。
限られたサイズでなるべく多くの情報を入れなくてはならないし、本の表紙のデザインを殺してはならない。邪魔にならず、美しさも兼ね備えつつ、情報を詰めつつ、見やすく……すぐに破れたりしない素材で、などと考えると、カバーよりぐんと自由度は下がり、やりにくいのだ。

文字情報だけで作る帯でも良いのだとは思いもするが(商業誌は大体このパターン)、せっかく個人で帯を好きにデザインできるのだから……という美意識的な欲も入ると、もう大変。

思った通りに仕上がってくると嬉しさもひとしおです。

中里友香による公開用みづもの帯

トレペ帯→表紙カバーの上にかけた状態の帯部分。
実物を見ないと今一つ素材の透け感とかが、こういう状態で伝わりにくいか……。


中里友香による公開用みづものカバー四六判withトレペ帯

アングラツアー@新宿ピカデリーLive Viewing [あ行]

4/13(土曜)ラルクのファンクラブ限定ライヴビューイングに、行ってきました。

ラルクのチケット争奪戦に素手で戦うのはもう無理だとわかっているので、ラルクがライヴやツアーの発表をした時点で、私はデジタルファンクラブに入ることにしています(そしてもろもろ終わったら脱退し、またツアー発表と同時に、入会する──を繰り返している)。

デジタルファンクラブは、オフィシャルファンクラブよりもチケット申し込みの優位性はかなり劣るが、無いよりはずっとましなのだ。
(今回のラルクのUndergroundツアーも、素手でも勿論、複数をあれこれ申し込みましたが、そちらはいずれも全落ちしました。……まあそうなるよね。)

今回、横浜アリーナでファンクラブ限定アングラツアーがあり、そのチケットはオフィシャルファンクラブ会員しか申し込む権利がなかったはずだが、Live Viewingのほうはデジタルファンクラブ会員の私でも権利があり、無事にチケットを取れて、行ってきたわけです。

で、とても良かった。すごく良かった。
行けて良かった。コンサート会場とはまた別の良さとか堪能の仕方があったりもした。

まぁ……入場できるまでにちょっとしたハプニングが有りましたがね!!!
この時のことはもろもろ落ち着いたらまたじっくり書きたい。
とりあえず今は、後々ブログを書き込むためのスペース確保用に。
ひとまず。

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水もの進捗2 [黒十字療養所出版部]

カバーの試し刷りが上がってきました。
細かいところに手を入れて、微調整を済ませたところです。
こんな感じで本刷りをしてもらおうと思っている段階です。

中里友香による公開用みづものカバー四六判 updated

右下コーナーをクリックすると拡大します。
或いはこちらのリンクから↓
https://www.canva.com/design/DAF_xgph8sk/o0Gzt1fnEIckTYkjotZ9EQ/view?utm_content=DAF_xgph8sk&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=editor

こちらは化粧扉や各章扉など。

中里友香による公開用みづもの四六判本体表紙&化粧扉&各章扉絵

右下コーナーをクリックすると拡大します。
>をクリックすると次ページに進みます。

或いはこちらのリンクから↓
https://www.canva.com/design/DAF_xoYGdnM/_DbT7nc-iI3J-jBHxXmKPw/view?utm_content=DAF_xoYGdnM&utm_campaign=designshare&utm_medium=link&utm_source=editor

noteでの連載時とタイトルを変えていることからも分かるかもしれませんが、紙に定着して本にするまでは作者が自由に手を入れていい、というスタンスでやっている(そして一度紙に定着して本として出したあかつきには、手を入れるにしても必要最低限の加筆修正にとどめる)。

連載の時と、ある程度まとめて一気読みが出来る小説本とでは、読み心地のリズム感なども異なってくるので、小説本としてふさわしくなる形態を心がけつつ、進めています。

あと書きもガッツリ書きました。今までの本は商業出版で出した時点のあとがきと、自分で復刻したときの復刻版あとがきとで合わせて7ページほどの分量になっている。
今回は初版にして、その長さをゆうに超えております。

5月19日の文学フリマ東京に出店したいと思っていて(申し込みは完了し、出店料は支払った)、予定通りに出られそうなら、その時までに仕上げたいです。


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ラルクのアリーナツアーunderground@代々木競技場に行ってきた! [ら行]

十日前になりますが!
万難を排し! 
参戦してきた!

本当に万難を排してですね、3月7日のL'Arc-en-Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUNDに行ってきたのだ。

楽しかった……!
最高だったよ……!
まあ、いつも違って、いつだって最高なんだけど……。
毎度、まだ知らないラルクのこんな面もありましたか!
……と、最高な気分にしてくれる。
毎度ベストなライヴパフォーマンスをしてくれるということが、本当に奇跡的で恵まれているんだよなあと、しみじみ感じる今日この頃。

ラルクのライヴ、メガトン級ライヴとなると、通常だいたい初日と最終日の二日間だけ、というのが最近のやり方なので、今回のようなアリーナツアーは久しぶりな気がします。
でっかいライヴは座席数も多いのでチケットが比較的取りやすいのだが、アリーナツアーとなると、これがなかなか難儀でしてね。

2020年のアリーナツアーでは、当初チケットが取れなかったのですが、数日前にチケットボードの定価トレード(予定が変わって行けなくなった人や、席を複数確保して、良い席以外を排出する人などのチケットを、チケットボードを通じて購入できるラストチャンス)でギリギリゲットできたのだった。
さいたまスーパーアリーナのツアーに参戦できて、
ラッキー!
と、一番後ろの席だったか、それでも無茶苦茶楽しんで帰ってきた。
詳しい感想をのちほどアップしようと思っていた矢先に、世の中が新型コロナで、一気に自粛(無理もありませんが)。
残りのツアーがすべて取りやめになった。
それで……行けなくなった人のことを考えると、気持ちを逆撫でするようではないかと……。
無邪気に感想をアップする気持ちにブレーキがかかり、いまだ当時の感想をアップできていないままです。

そんなですから、今回のアリーナツアーはまた格別。
まだツアー中なので、みんなもネタバレを控えているためか、感想を控え気味というか、
良かった! 楽しかった! 
という、ざっくりな感想しか言わない風潮になっている気がする。
(私もネタバレを避けて、感想等を極力、見ないようにしていたから、実際のところ感想を控えている人がいるのかどうかも詳しくは知らんが)。

なのでもうちょっと時間を置いて、自分の中で嬉しい気持ちをうまく消化できてから、ここに感想をアップしたいと思っています。
そのためのスペースを確保しておこうかと。ひとまず!

セットリストはこちら↓
https://www.setlist.fm/setlist/larc-en-ciel/2024/yoyogi-daiichi-taiikukan-tokyo-japan-6baabac6.html
(2024年3月7日木曜@国立代々木競技場L'Arc-en-Ciel ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND)

一棚リアル書店OPEN@Passage by All Review神保町 [黒十字療養所出版部]

東京の神保町、一等地と言って差しつかえあるまい、すずらん通りにあるPASSAGE by All Reviewという一棚から始められる書店主、はじめました。一棚リアル書店です。
まずは実際に本を手に取って確かめたい、という方はぜひ。

https://twitter.com/PASSAGEbyAR/status/1757692899830186166

私が選んだ一棚のレンタル料は、うちの地元の個室タイプではないレンタルオフィスくらいの価格帯なので、
さすが神保町一等地……!

漫然と続けるのではなく、いろんな感触を確かめつつ、一年間を目途に延長するかどうか決めたいと思っています。
いつかパートタイム店長などもしてみたいな。

今回は郵送で搬入させていただいて、レイアウトの指示通りに並べていただきました。
レイアウトは今後改善の余地はあるかもしれませんが、まずはこんな感じで始めました。



PASSAGE by All Reviewの「中里友香 † 黒十字療養所出版部」店舗ページはこちら


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水もの進捗 [黒十字療養所出版部]

昨年noteで連載しました小説『隣の客はよく柿喰う客か』
黒十字療養所出版部から紙の本として刊行するために作業中です。
加筆修正・再編集をしまして、タイトルを
『みづもの』
としました。水物「みずもの」の旧仮名表記です。

こんな感じに作っています。

中里友香による公開用みづものカバー四六判 (457 × 194 mm)
右下コーナーをクリックすると拡大します。

今回は帯とカバーを合体した状態で、カバーに帯用キャッチコピーを載せたタイプにしようと思っています。

寂寥とした景色が荒涼と広がっているのが美しい、
といった感じのカバーにしたく、そういうテイストの著作権の切れた名画を選んで、デザインしています。
気に入っているのですが、本当に芒洋、寂寞として、本の表紙にしては硬派を通り越して、陰気すぎやしないか(多分、印刷に出すと、もっと抑えた色味になる)──

だったら帯用キャッチも入れちゃおう! こんなにも入れられるスペースが有るのだ!
という気分になった。


中里友香による公開用みづもの四六判本体表紙&化粧扉

本体表紙→本文化粧扉→本体の裏表紙。
右下コーナーをクリックすると拡大します。

──刀剣乱舞の二次創作はどうなった?
そっちもやってる。せっせと書き進めています。
体力と体調と相談しながらなので、いつ出せるか、はっきり期日を明言できないけれど、両方とも進めているので、楽しみにしていてくれると嬉しい。


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九の扱い [か行]

先日、刀剣乱舞は九周年を迎え、私も審神者就任九周年を迎えました。
本丸の九周年と、審神者九周年の言祝ぎをしてくれる、刀剣男士。

審神者就任九周年のお祝いメッセージは、就任日の一両日中しか言ってくれない。
本丸内の刀剣男士が百八振とかそのくらい(もう数えるのも大変)になった今、全員分は聞けなかった。起動すると言ってくれる仕様なので、その都度、ブラウザを閉じては近侍を代えて立ち上げるのが手間……。
等々、思っているうちに審神者就任記念日が終わってしまうの。

本丸九周年については一か月ほど言祝ぎを聞けるけれど、審神者就任は一両日しか聞かせてもらえないのだ。せめて一気見できる仕様にしてくれまいか……?
よくよくとなれば蘇言機があります。が、もう蘇言機でまかなえる桁じゃない。

そんなわけで就任九周年のお祝いは、初期刀やいつもの近侍、また当方箱推しといえど特にお気に入りの刀剣を優先し、言祝いでもらいました。
今回、特に印象的だったのは古今伝授の太刀の台詞です。

もともと私は古今伝授の太刀の刀剣本体が、ゲーム実装前から好きなのですが、本体はべらべっぴん、というイメージの豊後国行平の作、国宝太刀(永青文庫所蔵)。

以前もこのブログで書いたけれど、古今伝授の太刀は審神者に当然のように求めてくる教養レベルが非常に高い。
審神者の理解力を信用しきってくれていて、野暮な注釈や解説などをつけないところも好ましい。

いにしへに ありきあらずは 知らねども 千歳のためし 君にはじめむ

(一応ネタバレなので白字で載せています。読む場合はカーソルでハイライトして色を反転)

素敵な和歌だが、わからんもんはわからんわけです。

なんとなく分かる気はすれども自信がない。せっかく古今伝授の太刀が私の理解力を信用して、古今和歌を詠ってくれているのに……。
早速、歌仙兼定に確認しようとしたところ遠征中だったため──(という脳内設定の末)ググった。

古(いにしえ)に居たかどうか定かではないけれど、千歳(ちとせ)──千年続く命を、まずあなたから始めましょう

みたいな意味合いだった。

すてき。
ありがとう、古今伝授の太刀。

たとえば古今伝授の時代には空を飛ぶ人間は一人もおらず、当時、空を飛びたいなんて言おうものなら妄想、夢想家だったわけで。
でも現在、鳥のように空を飛べずとも、気球やら飛行機やらで人間は空を飛べる。

そうしてみると現在の世において、古今伝授の太刀が、古今和歌の、この歌を選んで言祝いでくれる審神者就任九周年、洒落ているではありませんか。

人間、苦しい時はこの人生を苦しいまま長引かせたくないあまりに、この苦痛が解消されないなら早く幕を下ろしたい、と思う。千歳を祈願してくれる時点で、幸せな状況を夢見られる、この九周年という節目を良いものに出来そうな気がして、嬉しいですよね。

さて、この九周年という数字について。
いろんな刀剣男士が「大台が間近」「大きな節目の前の九周年目」とかと表現することに、非常に違和感がありました。

だって九という数字が、まず大きな節目なのでね。
九は、十の前の数字、というだけではない。
もともと九は最も縁起の良い数字です。
中国伝来の漢数字、奇数が縁起が良いとされており、奇数は陽、偶数は陰。
縁起の良い三五七と来て、九はその最上、最も縁起がいい数字とされている。

刀剣乱舞の運営が特番動画で、十年を目指したその節目の一つ前の年、といった感じの表現をしていたときも「む?」
少々、引っかかりはした。
が、そこは所詮現代ですし、十周年を目指すのも分からなくはない。

ただ、刀剣乱舞は二十四節気を尊ぶような世界観でやってるわけで。
なのに九という節目の扱いが、十の手前というだけだなんてさ……。

そもそも刀剣男士は刀の付喪神という前提。
九十九(つくも)神とも書くわけですし、和風の世界観を全面的に出しているのだから、九について、もう少し特別がったり、素敵がったりしてもいい。

現代の日常において、数字に特定の意味を持たせるということは、あまり私は好きではありませんが。
七五三、これらの数字が縁起が良い節目なのは有名でしょ。

三月三日を桃の花の節句で祝い、五月五日を端午の節句で祝い、七月七日に七夕がある。
で、マックス縁起の良い九月九日は、重陽の節句です。菊の花でお祝いをする。
縁起の良い九が二つも重なるから、重陽。
大層なお祝いですよ(中国だとガチで大きなお祝いのはず)。

節句って、節目だから、節句です。
なのにかなり多くの刀剣男士が「十年を節目と見据えてその前」という認識をしてくる。
これ、作品の世界観の崩壊に近くないか……。

そんな中、古今伝授の言祝ぎはさすがで、ひときわ喜ばしかった。

九という数字が非常にめでたいにも関わらず、その認識が刀剣乱舞の運営をはじめとして、現代日本にあんまり定着していないとするならば、やはり九という数字が時として苦と同音の発音をするがためでしょうね……。

私は九月生まれなので、九という数字が好きですし、だからこそ九という数字に若干敏感かも。
九という数字に苦の意味を込めたり、見出したりする人が少なくないのも、知っています。
この日本の同音異義語にまつわる根強い言霊の法則、なかなかよね……。

九月生まれで九が好きだとはいっても、九に苦しいという意味を込めたり見出している人が、やたらと私に九を勧めてくる場面は、それはそれで不愉快ではありますよ。悪意が如実だから……。

そんな九月九日重陽の節句を題材にした有名な話といえばやはり、上田秋成の「菊花の約(ちぎり)」で。

「江戸時代の文学」の覚えるべき作品として『雨月物語』は高校時代、試験範囲に入っていた。
大島渚監督の『御法度』でも、沖田が「菊花の約」について、土方に語ってみせるシーンがありますよね。
私は石田彰(敬称略)の「菊花の約」朗読CDを持ってもいた。

この話、皆さん御存知の通り、めでたい重陽の節句を題材にしつつ、めでたい話ではない。
雨月物語は怪談だし(私からすると和ゴス)。
怪談は常に死の影が濃厚にある。

このブログを読む人で「菊花の約」を知らない人はいないと思いますが、ざっくり記すと、物語は戦国時代。
母と暮らす儒学者で清貧な暮らしをしている左門が、行き倒れている武士を見つけ、家に連れ帰り、介抱する。武士の名は宗右衛門。左門の介抱の甲斐あって回復した。
左門と宗右衛門は親しくなります。義兄弟の契りを結ぶ二人。
宗右衛門は国許の異変(事変というか)を聞き、急ぎ国許に戻るところで病に倒れたのだった。

元気になって宗右衛門が国許へと発つときに、「重陽の節句に必ず会おう」と再会の約束をします。宗右衛門が左門のところにくる、という形での約束を。

ところが九月九日、左門が貧しいながらも御馳走を用意して心待ちにしているのに、なかなか来ない。日も落ち、もう来ないのか……と思ってるところに現れる宗右衛門。
嬉しそうな表情をするものの影が薄く、疲れている感じで御馳走にも箸をつけず、聞けば、
「裏切り者の手下となっていた親戚筋に捕えられて、長らく監禁されていた。人が一日に千里を進むことはかなわないが、魂なら一日に千里をもかけると聞いた。だから自害して会いに来た」
と告白する。
「人一日に千里をゆくことあたはず。魂よく一日に千里をもゆく」

事情を知った左門は、宗右衛門の代わりに宗右衛門の国許に行き、宗右衛門を監禁した親戚筋を殺し、仇を討った。

つまり霊魂絡みの、仇討ち話。
最終的には目的を果たす。
にもかかわらず、一貫して情感が、めでたくない。

そもそも、待ち合わせに間に合いたくて自害するなんて、日本人の刻限厳守って昔から洒落にならん……。「霊魂は千里を駆けると聞いた」だけで自害して、もしもそれが噓だったら死に損じゃないか、ずいぶんと思い切ったな。会えてよかったよ……。

という以上に、──遅れたとしても左門は絶対許してくれたぞ。もちろんその日は残念で、寂しく過ごすし、場合によっては恨めしく思ったかもしれないが。あとで事情を聞いたなら、約束の日にちに間に合うために死なれるより、遅れてもいいから、生きて会いにきてほしかったはずだよ──
でもそこを思い切って成し遂げるからこそ、美しい物語なのだ。

これが普通の日付だったなら、ここまで「この日に絶対、会いに行かなくては」と宗右衛門も思いつめなかったのでは。当時の読者も「何を早まったか」と思う気持ちが強くて、現代まで名作として伝わっていなかったかもわからない。
監禁してきた相手が親戚筋なので、殺されると決まった環境ではない。
場所も橋の上で会おうとか、船着き場で会おうとかではない。左門の家で再会する約束なんです。その日を逃しても会える。早まったか宗右衛門。

でもそれが……昨今の日本のクリスマス事情にわずか通ずる部分もある(?)一緒に過ごす相手を厳選すべき、そんな特別感をともなって定着している──重陽の節句で、文字通り死んでもすっぽかしたくない節目なんだ……
という認識に後押しされてもいたならば。

重陽という超絶めでたい九月九日であると同時に、同音異語として九が喚起する苦のイメージ、この両極の固定観念が日本に定着していたからこそ、しかも菊の節句です、
「菊花の約」
美しいが残酷で、儚くもしぶとい(自害はしたが、義兄弟にちゃんと会えて、用件を伝えられ、きちんと仇は討ってますから)、そんな両極のテイストを織り込んだ名作ができたのかもなあ。
そう思えたりもするわけです。

殺人の質と量 [さ行]

アイルランドは正しいと思えることを毅然として言ってのける立派な国なのだった。


https://twitter.com/i/status/1747616414603854071

1分10秒の動画の中で、Butcher Bidenと2度呼んでいる。アイルランド、強い。

イギリスと長きにわたって紛争をしてきたからこそなのだろうし、そこから歩み寄って英国と折り合いをつけて和平路線で友好関係を築きだした歴史も、そもそもすごいわけなんだけれど、ハリウッド映画では政治的背景を排除したアイルランド人描写というと、桁外れに貧乏、あるいは飲んだくれが圧倒的に多いという……。

けれど、いざという場面では、弾圧と飢饉を乗り越えてきた根性が、長いもの(大国アメリカ)に巻かれて迎合しようぜなんて日和見主義ではないってところを、ガツンと現在進行形で見せつけるんですね。見上げた奴だ……。

アイルランドというと、ともかく悲惨で不遇な目に遭ってきた歴史的イメージがつきまとうが、唯一アイルランドのわかりやすいラッキーポイントがあるとするなら、第二次大戦を経験せずにしのげた点(中立の立場を取って参戦しなかった)、これはアイルランドの体力──人材とか資源とかもろもろの温存にすこぶる貢献したよなあ……と思ったりします。

それにしてもアメリカのバイデン大統領をこう呼べる西側の国って、本当にアイルランド、年季が違うというか、バイデン大統領はルーツがアイルランドにあるらしく、だからこそ「我々アイルランド人をお前と一緒にされては迷惑。その口で二度とアイルランドの名を出すな」と明言しているのが痛烈。

なおこちらの翻訳のかたはButcher Bidenを上の動画のように訳されているわけですが、本来、人殺しはmurderer とかkillerなわけで、そんな生易しい程度の人殺しではないのが、原文の英語では、より伝わってきますし、それでも訳者の方がこのように訳したのもまたわかります。
おそらく……(というか十中八九、間違いなく)直訳すると、日本では職業差別的な表現として引っかかる。

英語圏は日本のような穢れの文化の背景がほぼないので、「Butcher」の意味合いは、
殺す相手を人間とも思っていない、相手を家畜のように殺す奴──
というニュアンス。
家畜を殺すのなんて生きていくうえで当然で、そんな日常的に人殺しをする、人殺しのカジュアルさを強調しているというか。家畜を解体すること自体は別に問題ない(日本だって養殖マグロの解体に差別的な意味合いは皆無だし、むしろマグロの解体ショーを見に行っちゃうくらいでしょ)、その仕事内容自体に残虐性や穢れのイメージはつきまとってはないと思ってよいかと。

かつて「コンチェルト・ダスト」の原稿段階で、私は「屠〇場」と表現したことが有るんですが(屋敷内は〇殺場と化してきていた)、校正の時にその表現を改めるように指摘され、なるほど変えなくてはいけない日本における根強い「固定観念」もわかったので、
「屋敷内は一斉駆除の土壇場と化してきた」
と、書き換えた覚えがあります。

Butcher……並の殺しには使わない。殺人の質や量のはなはだしさ、むごたらしさを強調する痛烈な表現なので、「惨殺者」「殺戮者」「冷血大量殺人の主犯」といったニュアンスですよね……。

英語でのオリジナルの動画はこちら↓
https://twitter.com/ClareDalyMEP/status/1747323130060697682
発言者は欧州議会のメンバーClare Daly(アイルランド・ダブリン出身)です。

演歌のこぶしは弦楽器でいうビブラート [あ行]

一か月以上、このブログを更新していなかったがために、上部に広告表示が出るようになったので、更新をば。

ちなみに「広告が出てるよ」と教えてくれた人は「かくかくしかじかの広告が出てるよ!」
と教えてくれたのだが、多分その広告はブラウザ検索や履歴などから、あなた用にカスタマイズされた広告です。そこんとこ、よろしく頼む。

ちなみに私にはAdobeフォトショップの広告が表示されていた。
ブログを更新したことでトップの広告は消えたが、今までは無かった位置にブラウザゲームの広告が出るようになっている……いつ消えんの。(追記・更新してから丸一日で、こちらの広告も消えました。)
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さて年末、この時期になると歌番組が増え、自分では主体的に聞かないたぐいの歌謡曲を耳にする機会が増えます。
たとえば演歌。

まぁ最近は紅白歌合戦でも、いわゆる「定番の演歌枠」が縮小されている気がするが。(私は紅白は録画しておいて、好みの曲や、目当てのアーティストだけチェックする派です)。

往年の演歌は耳に残る。
とくに演歌好きでなくとも知らず知らずのうちに口ずさんでいたりして、すると演歌のメロディをなんとなく口ずさんでいるつもりが、いつの間に「黒い瞳」とか「カリンカ」とか、日曜日は市場に出かけ糸と針を買ってきた「一週間」の曲など、ロシア民謡へと脳内音楽が収束されていく。
……といった経験はありませんか?
私はかなりあります。

演歌と民謡は、ともするとごっちゃにされがちだけれど、演歌の起源は実はわりと最近──ですよね。
我々が見聞きするいわゆる演歌が、歌謡曲として盛大に流行り、北国の酒場で流れていたり、遠距離トラックの運ちゃんが、いつも聞いていたりするイメージがついたのは、確実に戦後。

で、私は思ったのだ。
戦前からアメリカ音楽は日本に入っていたけれど、圧倒的に広まったのはやはり戦後直後。
占領時における、GHQの影響が強いように、だ。
演歌はロシア民謡を聞いて過ごした、シベリア抑留兵の影響が色濃いのでは?

もっといえば、つらいシベリア抑留を経た兵隊たちは、強制労働の劣悪な環境とかで、ソ連に対する猛烈な嫌悪感を抱いていると同時に、ソ連で耳にしたロシア民謡の曲調に、ある種のノスタルジーを禁じえなかったのではないか、と。

そのまま聞いたり歌ったりするのは癇に障るので、ロシア民謡風の曲調に、泥臭い日本のソウル(魂というか肝というか)をのせた歌詞で歌いあげたのでは。
イントロと間奏には、必ずと言ってよいほどパラライカと聞きまごう音色──。
それが演歌の主流になり、抑留から帰ってきた多くの元兵隊を慰めたのだ、
と。

たとえば演歌歌手の三波春夫さんはシベリア抑留の生き残り、というのは有名な話でした。
──もう第二次大戦もシベリアも誰一人、口にしない、気配もない90年代前半のちょっとした歌番組だったか、植木等が司会をやっていたのを見たことがあります。特番だったのかな……双方、既に初老で。
「今までに一番嫌だった、惨めだったことはなんですかね」と、出演歌手にそれぞれ振っていくMC内容で、すると三波春夫が、ベースはあの満面の笑みのまま、ちょっとだけ表情を曇らせ、
「それはやっぱりシベリア抑留での初日ですね。犬畜生よりも汚いこの日本兵が、と罵られ、極寒のシベリアで頭から水をぶっかけられたのが、一番屈辱的でしたねぇ」
何気なくダラダラとテレビを見ていた十代の私には衝撃で、「え」となったのを、今でも覚えています。

植木等が「いやあなたそんな話、今こんな番組でしないでよ、もっと軽いやつ」
と、わりとガチの低い声で切り返したのが、記憶に残っています。
(植木等はクレイジーキャッツのメンバーですから、在日米軍のキャンプまわりをしていた、つまりアメリカ音楽バリバリ派。)

数々の演歌はメロディラインをはじめとして、曲の文法? 世界観みたいなものが、かなりロシア民謡に通じる。概してアメリカ音楽が沖縄など南側から東京くらいまでとすると、演歌は圧倒的に北国のイメージとセットだ。私でも知っている有名な演歌──「津軽海峡冬景色」とか「北の宿から」とか、曲名でもう北国。
アメリカだってアラスカも在るわけですし、ロシアだって黒海もあるんですけど、やはり日本人の原体験として、シベリア抑留で接したロシア民謡の影響が強かったせいでは?

……等々と思い至り、ググってみましたら、興味深い記事を見つけました。
こちら↓
http://yoshim.cocolog-nifty.com/office/2009/04/post-1a56.html
「音楽のルーツを辿る旅...ロシア民謡をめぐって」
2009年4月10日のブログで、吉松隆さん(作曲家)が書いています。

嘘つきリュグナーとマイティマハト [あ行]


https://youtu.be/TH_QtHOMa84?si=l5j9WE1LcpnyriHL
【葬送のフリーレン】 YOASOBI「勇者」を500年前の楽器で弾いてみた

一人の演奏家が各楽器を全部演奏して、それを一つにまとめて合奏にしている動画なんですね。おそ松さんみたいにズラッと並んだ25秒地点で気付いた……。

『葬送のフリーレン』は、漫画読書時にリュグナーの声を脳内再生していた声優さん(諏訪部さん)が、アニメでキャスティングされたので嬉しかったし、かなりアニメに信頼を寄せて見ています。

もう一人、黄金郷のマハトの声が漫画読書時に小野D(敬称略)で自動脳内再生されていたので、そうあってほしいと、そこはかとなく期待しているのですが、今期はOPを見るにつけても、たぶん黄金郷のマハト編までは進まない感じかな……?

まあ、OPは魔族側のメンツは一人も出てこないけれど。
片眼鏡の魔法使いデンケン(人間)も見あたらないからな……。


https://youtu.be/QoGM9hCxr4k?si=6E9nzAhJabsToBRg
葬送のフリーレン』ノンクレジットOP/OPテーマ:YOASOBI「勇者」/毎週金曜よる11時放送

↑44秒地点、フェルンと一緒にフリーレンが寝そべって本を開いている石畳に、かつての勇者様御一行が魔王城を攻める様子が描かれているんですね。
ノンクレジット版を見るまで気付かなかった。


https://youtu.be/OIBODIPC_8Y?si=PsFbZh8LR0Sd_tqV
YOASOBI「勇者」 Official Music Video/TVアニメ『葬送のフリーレン』オープニングテーマ

こちらYOASOBIのフルバージョン、アニメ本編にも入っていないあんな場面こんな場面がいっぱいあって、フルで聞くと感動してちょっと泣くし、あとヒンメルのためだけのアニメみたいにすら見えるぞ(笑)
原作漫画のファンの私には2分14秒くらいから非常に刺さります。

『ポーの一族』のエドガーにとってのメリーベルみたいに(関係性とかは全く違うけれども)フリーレンにとってヒンメルの存在が、死後のほうが或いはずっと大きくて、良くも悪くも主人公の生き方を左右する。それが物語のふとした隙に垣間見える、その加減が絶妙なんですよね(特に原作漫画)。
曲中で展開されて絵になっている作品の世界観がとにかく美しいです。

白い鳩と黒い大鴉 [さ行]

私の場合、BUCK-TICKは、ど真ん中ではなくて掠っている程度なのですが(友人にBUCK-TICKファンが居ますし、また群馬県人のいとこが居るため、きっかけがアニメの主題歌だった自分はファンというには未熟すぎるのを自覚している……)それでもやはり今回の訃報は「噓でしょ?」以外の言葉がしばらく出なくって。

私が知っている中で、櫻井さんの出ている一等好きな動画というと、多分これです。→https://www.youtube.com/watch?v=vRq0NLAWNHM
公式にアップされた動画ではない。
そもそも単独アーティストではなく、バンドマン同士のセッション(というのであってるのかな)だし、すごく良い動画なのだがシェアしていい物かは微妙。
でもこれすごく良いよね……みんなも好きでしょ……と、モヤモヤしていた。

そんなときに西川貴教(敬称略)が「権利の問題で絶対だめだろうけど今日ばかりはYouTubeのこの動画、本当にありがとう」といった旨の発言をSNSでしているのを、発見。

ですので、訃報という特殊な環境下でのある種の超法規的な措置として、今だけこちらをシェアしたいです。


https://youtu.be/vRq0NLAWNHM?si=EPj-rDt0cP3PvQZr
Abingdon Boys School e Sakurai Atsushi - Dress

歌い出しはBUCK-TICKの「ドレス」を西川貴教(敬称略)が。
そこに櫻井敦司(敬称略)が登場。
初めてこの動画を視聴したとき、まさか櫻井さんが出てくるとは露とも期待しておらず、出てきた姿を見た瞬間に「魔王じゃん」

その後、櫻井さんが、あっちゃんなどの愛称のほかに、魔王とも呼ばれていることを私は知ったのでした。いやほんと、この存在感と風格は、まさに魔王よね……。

櫻井さん登場と同時に、潮のようにライヴ特有の、ワあああとため息まじりの歓声がわき上がってくるのも、なんか良いです。

光属性の西川貴教(敬称略)のステージに、闇属性の魔王櫻井さんが良い対比。
白い鳩と、黒い大鴉が、双方異様に良い声で戯れあっているかんじ。
歌の世界観も素敵だし、声のバランスも双方よくあっていて、大好きです。

BUCK-TICKの歌詞の世界観について私は語れるほど詳しくないかもしれないけれど──もう抜け出せないけどそれでいいみたいな独特の閉塞感とか、愛への挫折感とか、堕ちていく陶酔感とかが、白眉です。

二次創作は初めてなのですが [最近のお気に入り]

体調と相談しつつ、『刀剣乱舞』の二次創作・長編小説『斬り結び』を執筆中です。

一気に仕上げたい気持ちはあるのですが、すぐに体調に響く今日この頃。
無理しないで、内容には妥協せずに、かつまた自分が執筆を楽しむことも忘れずに、じわじわと進めています。

原作ゲーム『刀剣乱舞』を履修済みの人に向けて書いてはいるものの、『刀剣乱舞』のゲームをプレーしたことのない読者の方にもちゃんと通じる話にしたい(なんならそこから『刀剣乱舞』や実在の刀剣を好きになってくれたら幸い)。
もちろん『刀剣乱舞』の世界観とキャラクターの魅力を存分にいかして、私なりに物語を作りたいわけです。

刀剣乱舞はゲーム内にストーリーがないのでね。原作縛りはさほど無い。
刀剣乱舞に物語性が無いのではなくてです。物語性はすごく有るのだ。
物語性のいわゆる「匂わせ」だけを色濃く出して展開している、謎ゲームともいえる。

実在の刀剣、歴史上の伝説や由来、史実とを汲みいれたキャラ設定が用意されているだけで、やっているのは歴史修正主義者による鎧武者の集団──時間遡行軍を、ひたすら刀剣でボコるゲーム。
実際にゲーム中で語られる確固たる物語は、ほぼない。

だからこそ当該作品自体が二次創作を容認もとい推奨しているといいますか、アニメ(2種)、ミュージカル、舞台、実写映画、歌舞伎、商業コミック多数……と、メディアミックスも多数展開している。「それぞれの本丸」という概念があるので、いくらでも物語を紡げる。ゲーム自体もオリジナルの刀剣乱舞にくわえ、「刀剣乱舞・無双」が出たり、博物館や美術館とのコラボも日本各地で盛ん。

新刀剣男士も続々と登場していて、近々、実装される孫六兼元も今から楽しみです。

ポップな面を味わうか、ディープな面、コアな面も味わうか、多角的に楽しめるわけなんですけど、そんな沼の上澄みを撫でるような原作ゲーム内で、唯一、物語性の強いイベントが「特命調査」なんです!

以前、このブログでも書いた通り『斬り結び』で活躍する主たる刀剣男士は
──源清麿・加州清光・山姥切長義・にっかり青江・肥前忠広・古今伝授の太刀・へし切長谷部・薬研藤四郎・毛利藤四郎・水心子正秀・一文字則宗──

このうち、源清麿・山姥切長義・肥前忠広・古今伝授の太刀・水心子正秀・一文字則宗──
この六振りは、特命調査でのみ入手可能な刀剣。

百振り以上実装されているなかで、特命調査組は全八振りしかおらず、そのうち六振りを作中でがっつり登場させているのだから。お分かりになると思います。
私の特命調査好きが。

『斬り結び』は、『刀剣乱舞』の特命調査イベントをクリアしていない人でもわかるように努めて書いていますし、『斬り結び』は歴史的な内容とか、特命調査の内容とかは、全くもって関係ない、かすってもいない。

ただし、知っておいたほうがより楽しめる部分がある……とするならば、特命調査においては「監査官」を務める刀剣男士がいるという点です。あと「先行調査員」ね。
いずれも時の政府から派遣されてくる、刀剣男士。

で、この監査官や先行調査員と、初期刀組の刀剣男士との関係性は特命調査のイベントでしか見られないですし、知っておくとより味わえる。

このたび原作ゲームで「特命調査 慶応甲府」が期間限定で復刻です。

初期刀組の加州清光(新選組・沖田総司の愛刀の一振り)と、監査官の一文字則宗(いわゆる菊一文字。司馬遼太郎が自身の作品で沖田総司が使ったと描いたが、史実とは異なる)。この二振りが、運命的な初顔合わせをする。

プレーしなくても、せめてこの49秒の公式動画を見ていって。


金木犀の香り [か行]

金木犀シーズン到来です。
今年はもう咲かないのかもしれないとすら思い始めていた。

金木犀の開花時期に関しては、春先の桜よりも私は毎年よほど意識していて、東京はたいてい9月の最終週の2~3日くらいで咲き始める。
10月の最初の週でみっちり香り、はたりと途絶える。
年によって多少の前後はありますが、10月10日以降には、もう香らなくなっているものですよね。

昨年は9月28日頃に開花しています。
「金木犀の香りがして空気が甘い」とメモしてあるので。
10月2日には「〇〇〇のところの金木犀は咲いていて、まだひときわ香るけれど、空気全体が金木犀という感じはもう無い」
10月5日には金木犀云々の記述自体が一切、ない。もうほとんど香らなくなっていた。
ちなみに私は日記などは特につけていないのですが、金木犀については特枠なのだ。

そうしてみると、ちょうど半月遅れですよ。
通常よりも半月も、酷い猛暑が長く続いたんですよ……。

今年はプランターで育てていた大葉(紫蘇)が8月に全部、暑さで突如一気に枯れた。
水やり不足とかではなく。これまで夏に、そんなことは一度も無かった。

いっぽう、同じ鉢で育てていたバジルはいつまでたっても花をつけずに果てしなくニョキニョキと旺盛に伸び続け、花をつけだすと葉の収穫は期待できなくなってくるので、そういう意味では良いのかもしれないのだが、花から種をとって翌年に備えたい場合には、当然、必要なフェーズが訪れない……。

金木犀も、今年は咲かないなんてこと、ひょっとしたらありうるのかな……と(金木犀は種で増えるわけではないけれども)。
味気なくて、心待ちにしていたんです。

金木犀もようやく調子を調えてきてくれたか。
わかるよ、今年の夏の暑さは、人間もいつも以上に辛かった。
秋の役者がついに揃ってきて、嬉しいです。

NEOKET5(10/07~10/21)スペースD06 [黒十字療養所出版部]

NEOKET5(ネオケット5)──バーチャル空間で行われるピクシブ主催のオンライン即売会イベント──に参加します。今年は文学フリマに出ないこともありますし。

前回のNEOKET4が初参加。
今回のNEOKET5で、私は2度目の参加になる。
スペース(D06)に設営を完了しました。

2023-10-05-NEOKETjpg.jpg

出品内容はBOOTHに出しているものと同じで、購入もBOOTHとリンクしています。
NEOKET4の時とラインナップも同じです。

展示スペース……というかキオスク……というかサークルスペース……の展示レイアウト、ポスターのデザインやお品書のデザインなどを、ちょこっと変えたりしました──が、アバターも前回と同じ子です。

2023-10-05-21-35NEOKETjpg.jpg

たぶん私は今回あまり会場に居ないと思います。

ボイスチャットは混んだ無線のトランシーバーで会話するよりもやりにくいので、文字のチャットで会話することになると思うのだが、3Dでアバターでリアクションの操作をしつつ、文字チャットで打ちこんで会話をするとか、スムーズにできない。
やはりリアルとは全然違う。リアルだったら苦も無く出来るのに。

そのくせ、アバターとはいえ作者がスペースに張り付いていると、気詰まりと言いますか、
もっとじっくりゆっくり見て、買うかどうか吟味したいが……店主のアバターが居ないときに出直そう……。
そう、私自身が購入者側に立った時に感じた。
ネット上の即売会で盗難の心配がないのだから、むしろ無人展示こそが旨味なのでは……と、思わなくもなかった。

ですので、もしも会場のD06で私のアバターと行き会ったら、
激レアの遭遇率だ!
くらいのつもりで居てくださるとありがたいです。

NEOKETのアプリをPCで起動して、任意のアバターを用いてネット会場に入ります。
PCの容量に不安のないかたは、ぜひ覗いてみてくださいね。

NEOKET→ https://neoket.net/

2023-10-05NEOKET.jpg

10月7日(土曜)19時~開催です。

秋分の日から完結済み連載小説を非公開設定 [黒十字療養所出版部]

noteに2023年1月~7月まで連載していた『隣の客はよく柿喰う客か
秋分の日をめどに、非公開にする予定です。

作品自体も「夏時間が終わる頃」を境にしていますし、連載していた作品を漫然と公開しておくのも……と思うところもあり。

いつでもnoteにアクセスすれば読める、
というつもりで購読された読者の方もいらっしゃるかもしれないので、事前に告知しておきます。御存知の通り、PDFで各話全てダウンロードできるので、必要な方は今月の秋分の日までにダウンロードしてください。

又、「電子媒体での読書はちょっと苦手……」という人の為に、いずれ紙書籍で読めるようにするつもりです。今年中は無理ですが、一年位のうちには。

電子媒体は電子媒体で便利な点、メリットも多い。
紙の本も紙ならではのメリット、電子媒体では到底カバーしきれぬ利点があります。

一例を挙げると、ひどい貧血症状に陥り、モニターなどの光を発する媒体を直視できなくなる症状(羞明)が出て、「光を発する画面が全く見られない、目が疲れる以前に、眩しくて直視してられない。画面上の文字なんか苦痛でしかなくて、目を背けざるをえない」という状態のときも、紙の本だと苦痛なく読めました(実体験)。

羞明は貧血にかぎった症状ではなく、ドライアイなどの単純な眼精疲労から、深刻な眼病に至るまで、多岐にわたる体調不良や病気の症状として出るものでもある。そういう場合に、光を発する液晶画面が拷問になるのだから、電子書籍では読書どころの話ではなくなるでしょう。

電子書籍も紙書籍も一長一短、有る。
やはり双方を揃えて、利用者が自分にあった使い勝手で当然のように選べるというのが、これからの時代、理想ですし、別段かなえるのが無謀な程でもない理想かなと。
自分でやれる分は、できるだけやっていきたいです。

『チェルノブイリの祈り』無料配信 [た行]

『チェルノブイリの祈り』
https://younganimal.com/episodes/edb92366c448f
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (原作) 熊谷雄太 (漫画) 今中哲二・後藤一信 (監修)

2話まで無料です。
私は無料の2話分だけ読みました。
内容を大体、知っているはずなのに、2話を続けて読んだだけでガチで泣きました。恐怖とか、悲しみとか、なんかいろいろで。

絵も、地の文とのバランスなども素晴らしいコミカライズ。
ノーベル文学賞受賞作家のノンフィクションを漫画化しており、内容がしっかりしていることは言うまでもないので、情報をシェアします。
だけどこれ……続きを読むのは、本当にきついというか、しんどいね……。

(個人的には同じスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ原作のコミカライズ『戦争は女の顔をしていない』よりも、ずっと秀逸な漫画化だと思います。単純に私が『戦争は女の顔をしていない』のソビエト描写にどうも今一つ感情移入しきれないところが多々あっただけかもしれないですが。)


共通テーマ:コミック

知らなかった「タスキギー梅毒実験」 [さ行]

私は四年制大学と大学院修士(中退)と米国留学していたし、語学留学を含めれば、まあまあ長く向こうに住んでいたので、日本で暮らし続けていた場合よりはアメリカのこの手の暗部は知っているつもりだったが、この「タスキギー梅毒事件」については、今まで全く知らなかった。かけらも。

1997年5月にクリントン大統領が正式に謝罪しているとのことで、その頃、私はまさに大学留学中だったが、今の今まで知らなかった。私はテレビニュースはよく見ていたけれど、5月から夏季休暇になり、夏季休暇中は日本に帰っていたから、見ていなかったのかもしれない。そのニュースをたまたま見ていなければ、周囲にアフリカ系アメリカ人が居ない環境でもあったし、結局、知らないまま来てしまったわけで、テレビニュースを見ていなくてもネット上のニュースで触れられる、なんていう時代では、まだまだ無かった。

当時ネット上で得られる情報は今のようにきちんとしたものや、公式見解的なものは無かった(断言できる)。「信用していいか怪しい点もあるだろうけど、大筋はさらえる」レベルのものすら、存在していなかった。ウィキペディアもYoutubeも存在していない。

「Amazonで入手できる教科書はAmazonで入手してもかまわない」と大学院のクラスで教授が言ったときに、本気でアマゾン熱帯雨林のことだと思ったのが、思い出されます。
……何、言ってんの? なぜに熱帯雨林の話になってんだ。ジョーク? ……にしては超真顔でやり取りしてるし、私はどこでなにを聞き逃した、だめだ全然わかんない。

ある院生が、「同じ教本を大学の書店でなくて、アマゾンで入手してもかまわないか」と尋ね、それについて教授が答えたわけで、私は完全に置いてけぼりになり、だんだんと、
(あ……これ熱帯雨林の話じゃないわ……なんかの固有名詞だ)
うすらぼんやり理解して、帰宅してからネットで調べた時には衝撃的だった。

そんなで知らないまま来てしまった「タスキギー梅毒実験」
ざっくり言うと、アメリカ公衆衛生局が主導し1932年から1972年まで実施された梅毒の臨床研究で、梅毒を治療しなかった場合の症状の進行を、長期にわたり観察する目的で、1947年には、すでにペニシリン投与が梅毒の標準医療になっていたにもかかわらず、被験者を騙し続けた。一切の治療アクセスから情報隔離し、多くの犠牲者を40年にわたって出し続け、内部告発でようやく終わりを迎えた。ナチスの人体実験も真っ青なレベルの「アメリカ合衆国の歴史上、最も忌まわしい生体治療の研究実験」である。

あと、この人体実験に潜んでいる忌まわしさの一つに、善意の振り、があると思う。
アフリカ系人種は遺伝的に鎌状赤血球症に罹患しやすく……というか、生まれつき鎌状貧血を患っている人が多い(と大学の生物の授業で私は習った)。だからこの病気をなんとかしたい、と切実に願っている人が沢山いたわけですよね。その「病を治したい」という足下につけこみ「悪い血液」を治すための研究だ、と被験者に説明していた点が、極悪非道だと思う。

アメリカにもこういう側面が、ということは頭のどこかで、ちょっとでも意識しておいたほうが良いように思ったので、シェアしておきます。どうせあるだろうな……というのは映画『ナイロビの蜂』とかを見て、うっすら感じてはいたけれど、実際に歴史的にあったのか。被爆者の実情を徹底的に伏せたりした史実があるわけだが、戦争絡みでもないのに、自国民に対しても、かなり最近までやってたのか。


米国の黒い歴史 ワクチン不信生んだ人体実験 #リアルアメリカ(2021年10月22日)
https://youtu.be/Zw4SNIXWucU

連載最終回です@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

ついに今回、最終回です。
第14回目(最終回)→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n5dc280d9419c

2023年1月15日から隔週更新でみっちり7箇月間。
色々ツラツラと御礼文やら編集後記やらを書き連ねたいけれど、今はひとまず最終回に集中していただこう。
物語の最後までついてきてくださって、本当にありがとうございます。

最終回なので、note連載小説のヘッダーおよびリンクのバナーを変えました*。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f
第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb
第9回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n1d69b04757c3
第10回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n003ca1dc0d27
第11回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62bdc73a58d4
第12回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/ne738af9b2b4f
第13回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/na62519951ff0

=====
*バナーとヘッダー画像は大正時代の着物のデザイン集『彩美』に収録されている図柄の一部を、加工しました。NDLイメージバンク(国立国会図書館)で元の絵にアクセスできます。

連載第13回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

第13回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/na62519951ff0

配信開始です。
夜遅くになりましたが、日曜日のうちに、ギリギリ間に合った。
残りあと1回です。

私の体調は多分ぼちぼちといったところです。
不調が生じたときの打つ手を、以前よりはいくらか持ちうるようになったかもしれません。
以前はあまりにも無策だった。
御心配をかけました。

私以外にも身の回りの観測できる範囲で、みんなけっこう体調がいま一つな様子……。
自分の持っている弱い部分、不調が出やすい時期ですよね。

エアコンの除湿機能は文明の利器だから、同様に気圧を調整できる機能を作ってほしいと心底思います。気圧と湿度と温度だけの問題でもないのだけれど、これで格段にやわらぐ不具合も、確実にあるはずだ。
不快指数が高いと判断力も落ちますし……。

もう日本には……いや世界にすら存在しえないかもしれない、さわやか概念の夏が懐かしい。

以前、相当前になりますが、留学から帰国して一番最初に非常勤で就いた仕事の業務の一部に、東京大学都市工学科の海外からの研究生に、英語でいろいろと対応するというのがありました。
みんな博士号を持っているとか博士課程の履修中とか、頭脳の優れた人たちで、その中にインドネシアからの研究生が居ました。行き会う時に、ハーイ、
と、ちょっとした挨拶と会話をする。
ちょうど今くらいの時期だったか、「最近どう?」と聞かれた。よくある会話です。
(私は小説を書いていましたが、まだデビュー出来てはおらず、仕事先では「勉強していることがあるので毎日勤務は無理である」と言っていた。)
「最近どうかって? 何もしてない。暑いから。もうやっと通勤している。あなたは海外から来て勉強していて偉い」みたいなことを私が言ったら、
「夏は何か行動を起こすときではない」
と、強く言われたのを覚えています。

「インドネシアの夏はやっぱり日本より暑い?」
「日本の夏よりずっと暑い。非常に暑くて暮らしにくい。夏は何か行動を起こすときではない」
「私は日本の夏ごときで猛烈に参っている」
「インドネシアほどではないが日本の夏も相当である。夏は生きていればいい。何か行動を起こすときではない」
夏の過ごし方のプロがそう言うんだから、夏は何か行動を起こすときではないんだな、
と、悟ったのでした。ヨーロッパでも暑い地方はシエスタとかがあるわけだし。

たまに、これほど気候変動が起きても、まだ概念の夏を信じている日本の「わーい夏だ」
モードに、何かやらねばならぬ気になる折もありますが、夏はそう、おとなしくしのぐ時期です。
(まだ梅雨も明けてはいないが……)

連載、残りあと一回になりました。
ここまで良くついてきてくださった。ありがとう。
次回、最終回。物語の最後まで、よろしくお付き合いください。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f
第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb
第9回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n1d69b04757c3
第10回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n003ca1dc0d27
第11回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62bdc73a58d4
第12回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/ne738af9b2b4f

付記
今回の連載第13回目の第四章・扉絵に使っているのは、
『千代紙集 広瀬菊雄 編 広瀬菊雄 ( 大正15 )』に収録されているものを加工しました。
NDLイメージバンク(国立国会図書館)で元の絵にアクセスできます。

あ…… [黒十字療養所出版部]

連載第11回の告知をしていた6月4日付のブログの記事に、6月18日付のブログを上書きして、消してしまっている……。
ネット上のキャッシュを漁ったら、キャッシュは6月1日付のものまでしかなかった……。


連載第12回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

第12回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/ne738af9b2b4f

配信開始です。

物語も佳境になって、残りあと1~2回です。
残りをあと1回にまとめるか、2回に分けるかまだ未定です(迷っている)。

最近の気候は私の体調にはあまりよろしくなく、アナフィラキシーで救急車を呼んだ2018年と限りなく気圧配置云々が似ているせいで、体調面もけっこうハラハラすることがあります。

先日ちょっと危なかった。痛みがすごくて、きつかった。
呼吸はできたので救急車は呼ばずに済んだ。ものすごい痛みなのだが、同時に猛烈に眠気がきて、血圧が下がっていって、体が動かせなくなるかんじ(たぶん気が遠くなるっていう症状が起きてきている)。この時点で、なんとかして薬を飲んだ。
しばらくすると熱があがりだす。
或るとき突然、今まで大丈夫だったものが毒攻撃を仕掛けてくるっぽいの、切実にやめてくれ。

このアレルギー、最近の研究によると、体調が悪くて免疫系がぐらついている時に新規発現しやすいとか。
だから体調管理……エアコンの効いた室内で、なるべくゆるゆるモードで暮らしているんだ。じっとしすぎも良くないから、日が暮れた後に、お散歩とかもしてるんだ。

ただ、どうしようも変えがたい気候!
温度を変えるエアコンができたのだから、気圧を一定にするエアコンも家庭用で出来たらいいですよね……。

という感じで、具合が悪くなった時、
あぁ連載が途中になっちゃうから、今を生き延びたら、もう次でまとめて全部を出しておこう……出せるかな……と、チラっと過りました。

今日は普通に元気で、いやぁ危なかったぜ、ヒヤリハットめ、連載はあと2回・第14回終了で確定だな、
という強気モードになりつつあります。

いずれにしても、残りあとわずかに。
最後までよろしくお付き合いくださればと思います。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f
第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb
第9回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n1d69b04757c3
第10回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n003ca1dc0d27
第11回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62bdc73a58d4

連載第10回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

第10回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n003ca1dc0d27

配信開始になっております。
十回まで来ました。意外にあっという間ですね……。
まだ続きます。あと四回くらいかな。

今回の連載分が、今までで一番長いです。
長いからといって特に苦情も不評も来ていない(むしろ、一回の連載分が長いほうが好まれているのでは? という感触さえある)ので、こちらとしてもサービスサービス、と参ります。

自分で連載一回分の分量を決められるのが、今やっていることの利点でもありますね。

実際のところ、今回は一番長いですけれど、いつもと比べて長いとは感じないかと思います。こういうのは杓子定規の文字数より、感覚的な節目のほうが大事かと。
今回の連載分で「過去にどういう経緯で会ったか」が見えてきます。

よろしくお願いします。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f
第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb
第9回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n1d69b04757c3

連載第9回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

第9回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n1d69b04757c3

既に配信開始になっております。
今回の連載分も、やや長めです。
どうぞよろしくお願いします。

「案山子は世界の東西を問わず、もともと〇〇だった」という考察は、私が本気でそう信じているからで、根拠は作中で述べた通りなのですが、しかしここまであからさまなのに……(と私には思える)、──古くは案山子は〇〇であり云々──
と、そのものズバリ述べている文献が、私が調べた範囲では出てきていません。

だからこそ、物語であつかう素材として非常にふさわしいともいえます。
誰も言ってないみたいだけど、絶対そうだと思わない? 
……ということを、物語の素材として作家が扱うべきだ、やるべきことだと思っている節があります。私は。

案山子の発祥については、銅鏡とかの時代の民間の農耕の話だから、当時はまだ読み書き出来ない人が大半だったし、文字にわざわざ書き起こすほど政治的に重要でもない。議論になるまでもなかったのか……な? と。
どうなんだろう。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f
第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb


ChatGPTに聞いてみた…… [た行]

私──中里友香作の『カンパニュラの銀翼』について聞いてみた。
次のような(デタラメの)回答を得た。
以下、画像をクリックすると拡大します。

その1)
ChatGPT1.png

続き)
ChatGPT2.png

そのまた続き)
ChatGPT3.png

かすってすらない。
惜しい部分すらない。捏造が甚だしくて怖い。
本当にこれっぽっちも似ている箇所すらないので、言葉上は一見、立派で饒舌でありながら、ツラツラと、からっぽのデタラメを並べたてるのが、かなり異様。
平然と嘘を述べまくる、したたかなサイコパスに見えてきて気持ちが悪い。
こいつはデタラメしか答えられないのか?

『カンパニュラの銀翼』に日本人は出てこないし、異世界ものではないわけだし、もういちいち指摘するのも嫌気がさします。
「回答に必要なだけの情報量が足りません」とか答える、愚直な奴のほうがまだましだ。

アドレスに至っては次から次へと最後までデタラメを別パターンで提示しつづけて、正しいのはこちらでした、と言い張る。
言葉は完璧に通じているのに、話が全く通じない。
たまにこういうタイプの相手にリアルに出くわすと、怖いんですよね。

私の小説が有名ではないからで、致し方ないのかもしれない……
と思いなおし、太宰治の『斜陽』について尋ねてみた。
以下が回答。

その1)
chat GPT斜陽?.png

続き)
chat GPT斜陽?1.png

そのまた続き)
chat GPT斜陽?2.png

後半、私が切れ気味に、苛立ってきているのが分かると思います。
こういう対応をされていると、こちらの性格が悪くなる。
これ、「斜陽ミリしら(斜陽を一ミリも知らない)」という人が見たら、私のほうが100%悪者に見える。しかし相手が人語を操る以上、不正確な回答をここまで重ねられると、不誠実に感じてくるわけで。こっちは血が通った人間なんだ。

太宰の『斜陽』ならばと期待していたのに、まず発表年からして頓珍漢な回答。
一回目の回答は没落貴族、という部分だけが独り歩きして、とんでもない三文小説になってるし……。
二回目の回答に至っては、何一つあっていない。なぜそこで三島由紀夫が出てくる。

どちらも「教師」設定で、太宰の小説で、主人公や語り手が教師だった例はないので、本当に何を根拠に教師という設定を引っ張ってきているのか。夏目漱石ならまだしもよ?

ちなみに太宰治の『斜陽』については、このブログにアップした分だけでなく、あの手この手でトライしてみているのですが、毎回、回答が違っていて、正しかった例が一度もない。

太宰の『斜陽』でこの有様なのだから、回答の信頼度が、著名であるか否かに呼応しているわけでもない。何なの……。

懲りずに太宰の『走れメロス』で試してみた。

chat GPT走れメロス.png

親友のセリヌンティウス(男性)が、メロスの恋人で町一番の美女になっているし、「妹の結婚式」という肝心の部分が抜けているしで、色々とっちらかっている。
が、『カンパニュラの銀翼』や『斜陽』については、何の話をしているのか原型をとどめていなくて、もはや謎……。
それらと比べれば、間違いだらけだけれど、一応こちらは『走れメロス』について話そうとしているのは伝わりました。セリヌンティウスを恋人設定に間違っちゃう感じも分からないではない。
彫刻家セリヌスじゃなくて、そこ、セリヌンティウス……。
この誤情報はちょっと面白かった。

連載第8回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

第8回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n74ea989baeeb

今回の連載分は長めです。
第3回目と比べると、倍の長さです。
物語の世界観に読者の方々が慣れてきた頃合いですから、たぶんさほど長くは感じないと思います。どうだろう。
111ページ地点で今回分を終えようかなとも思いましたが、あと2ページくらい足しても大丈夫だろうと見込みました。美遙さんが出てこない回が続くのも避けたく。

お気づきかもなあと思いますが、凛矢君は水にまつわる話題に対して、ちょっと敏感というか……ですね(無自覚に)。

今までとは打って変わって──という程でもないと思うが、今回からじわじわと伝奇色が濃くなります。

バックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd
第7回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f

連載第7回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

季節もすっかり春ですし、note連載小説のヘッダーおよびサムネイルを変えました。
毎回同じヘッダーに、私自身が飽きてきたので。
春らしい色合いにしたい一方で、物語の季節は秋が深まる。
紅葉と花の絵柄の図案を見つけて、決めました。
──出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」https://rnavi.ndl.go.jp/imagebank/

ヘッダーは変えましたが、物語は前回からの続きです。

連載第7回目
https://note.com/blackcrosssanat_/n/nc4b388da8b6f

今回で主要登場人物の全員が出そろい、物語もほぼ半分までやって来た。
折り返し地点。
この作品の場合、イメージとしては、
──砂時計を逆さに返すタイミングにやってきた──

次回からは、ひっくり返した砂時計の時間が流れだして、今まで何気なく流してきたあれやこれやが、より焦点が定まって舞い戻ってくるかなと。

連載のバックナンバーは、こちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5
第6回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd

以下、ネタバレ気味の内容になります。
気になる方は、本編を読んでから、こちらをお読みください。
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本作『隣の客はよく柿喰う客か?』は独立したお話ですが、書いている私が『黒猫ギムナジウム』と同じ作者なので、『黒猫ギムナジウム』と共通の概念が出てきます。
その「ちょっとした共通概念」は、私が独自に作り上げた観念というか概念ではありますが、私の作品世界においてだけでなく、きっとどこか、日本ではこの考えに基く風習があるにちがいない。
そう、わりと私がガチで信じているので、使っています。
その風習や慣習の効果はさておいて。

その風習ですが『黒猫ギムナジウム』では「マレビト茶碗」として語っています。

連載中の本作『隣の客はよく柿喰う客か?』は、妖術遣いが主人公のお話ではない。
いわゆる一般人(当人は少なくとも現時点ではそう思っている、ちょっと困った症状を持ち合わせているだけ)で、妖術に通じてなどいないですから、そもそもそういった概念を知らないで、知らず知らずに何気なくやっちゃってます。

そのシーンで「おや?」「あれ?」「ひょっとして?」「ん?」
と、ニンマリするなり、片眉をそびやかすなり、眉間にささやかなしわを寄せるなりして、
「これってもしかしてマレビト茶碗になってないか?」
と気付いてもらえたら、ちょっとだけこの作品を味わう次元がより深まったり、広まったりするかな、と。

気付いてもらえる人にだけ気付いてもらえればいい、そんなスタンスで書いていましたが、隠しておくほど大層な仕込みでもないし、ここで明かしておいて問題はなかろうと。

なお、本作は独立したお話ですが、もしかしたら『みがかヌかがみ』と作品世界が通じているかも……という気配は、今後、ややあるかもしれないです。

その『みがかヌかがみ』は『黒猫ギムナジウム』と一部だけ通じうる箇所がある。
だったら本作と『黒猫ギムナジウム』も理論上は世界観が通じそうですが、本作と『黒猫ギムナジウム』が現実に通じることは、まずなかろう……。
そう、作者の私としては感じています。


連載第6回@note『隣の客はよく柿喰う客か?』 [黒十字療養所出版部]

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書き下ろし連載小説『隣の客はよく柿喰う客か?』

連載第6回目の配信を開始しました。
https://note.com/blackcrosssanat_/n/n62b30404bfcd

今回から第二章になります。

これまでの連載はこちらのリンクからどうぞ。
第1回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6f4cf32b6fc9
第2回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n30a25319806e
第3回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/nf58db4365abf
第4回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n6ad0aa5b1d2a
第5回目→ https://note.com/blackcrosssanat_/n/n0f0a68b648e5

そういえば、昨日の17時~19時までNEOKETの会場に行ってきました。
バーチャル空間の会場スペースD40です。
アバターもろもろを上手く使いこなせていたかどうか、正直ちょっと自信がない。
会場全体に流れている環境音楽みたいな音が、ずっと聞いているにはちょっとしんどく、消していたので、もしかしたらそのせいでおしゃべり機能が聞こえなくなっていたのでは……
という懸念が。
もしも話しかけてくだすって、うちのアバターがぼんやりしていたのならば、そういった仕儀でした。すみませんです。

今日も18時~19時くらいに、ちょっくら顔を出してみるつもりです。

https://neoket.pixiv.help/hc/ja/articles/4416456017817
NEOKETの遊び方

NEOKET4(3/25~4/2)に出ます [黒十字療養所出版部]

NEOKETのスペース(D40)に設営を完了しました。

中里友香によるNEOKET用お品書き公開用

去年の今頃は心身ともに結構きつかった気がするな……!
今年は元気に何かやりたいな?

とはいえ、このくらいの時期から花粉が猛威を振るいだす。黄砂やPM2.5も。
日差しも一丁前に強くなってくるし、今年はとりわけ花粉量がすさまじい。
気軽に外出してる場合じゃない。新型コロナだって弱毒化したわけでもなし……。
朝晩ステロイド粉末の吸入が欠かせない人間としては、引き続き警戒が必要なカテゴリーに入っているし、世の中が「もういいよね」モードになっている分、余計に気が抜けない。

それで、ネット上バーチャル空間での即売会に出ることにしました。

NEOKET
https://neoket.net/

3月25日の午後5時~7時がコアタイムなので、少なくともその時間帯はD-40のスペースに居る予定です。

出品内容はBOOTHに出しているものと同じですし、購入もBOOTHとリンクしています。

せっかくNEOKETに出ることになったのだから、新しいものも出したいなと、A4便せん(レターペーパー)を作りました。
レターペーパー以外の全商品は倉庫からの発送になりますが、便せんは「あんしんBOOTHパック」での発送になります。
 →追記『黒十字サナトリウム 新装復刻版』はただ今、倉庫側の在庫が尽きましたので、自宅から「あんしんBOOTHパック」による発送となります(3/28日現在)

ようは今でもBOOTHで買える商品なので、じゃあNEOKETの何が特別かというと、アバターを用いてネット空間でリアルタイムのコミュニケーションを取れる、という点でしょう。

NEOKETのアプリをインストールして、任意のアバターを用いてネット会場に入る、という手段を取るので、ハードルは決して低くないかもしれないですが、お時間のあるかた、興味のあるかた、PCの容量に不安のないかたは、当日ぜひ気軽に覗いてみてください。

私はそもそも3Dゲームもまともにプレーしきれた例がない。
アバターの使いかたが全然なってないので、設営ついでになるべく慣れようと動かしてみてるところです。
大体15分も歩き回ってると、3D画面酔いをして見事に気分が悪くなっちゃうんで、たぶん当日は自スペース前で棒立ちしてると思います。

いろいろと初めてなので、リアルの音声を使うべきなのか、チャット形式で文字を打ちこむ方式が良いのかもわかってないし、来週の土曜夕方は、きっとオロオロしてるはず……。

アバターはNEOKETが提供しているいくつかから選ぶか、自作するか、アバターを提供している人に使わせてもらうかで、わたしは一応作りました。

作ると言っても一からこしらえる技術なんて皆無なので、VRoid Hubを使って、Picrewで遊ぶようにパーツや服を選択し、サイズを多少カスタマイズし、髪色や瞳の色などを変えて、選べる範囲でできるだけゴシックっぽい姿にしました。

実はいろんなタイプのアバターを男女を問わずかなり作って(カスタマイズして)バリエーションを多数、試みてはみた。
これが男性アバターだと、『刀剣乱舞』のファンが作るニコニコ動画だとか、『原神』の公式がアップするプロモーション動画だとか、衣装も凝った美形のアバターをあまりにも見過ぎてきたせいで、何を作ってもモッサリしてみえ魅力薄──そうなると動かすのもうんざりしてきちゃうので、すんなり諦めた。
私の技術では、自小説の作中人物の再現など、出来ようはずもないのだった……。

女性アバターだと別のやりにくさがあって、中の人(中里友香)の実際がある程度、割れているのに、あまりにも自分および作中の世界観と(露出度とかが)乖離しているキャラを作っても、違和感がすごいの……。

ペスト医とか、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』のキャラの誰かみたいなアバター、もしくはポストペットみたいなぬいぐるみと動物の中間くらいなのを自作出来たら、さぞや楽しいだろうが、かえすがえすも、そんな技術は持ち合わせていなくてですね。

そんなこんなで付け焼刃でこしらえたアバターのわりには、黒十字療養所出版部の看板娘として、気に入ってきています。開催期間中は、どうぞよろしく。


中里友香によるNEOKET4予告・スペースD40
右下コーナーで拡大できます。矢印で次のスライドに進みます。


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