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まぁなんにせよ、一つの目的のために存在するモノは強くしなやかで [ま行]

え、刀剣乱舞にはまってんの? なんで?
ってなリアクションをされもしますが、
んなもん、刀剣が大好きだから--。

これまでも私は『黒十字サナトリウム』や、『黒猫ギムナジウム』などで、
密かに刀剣描写に励んでいます。
黒猫ギムナジウムでは刀剣自体は出てきませんが、
273ページで怜さんを日本刀に譬えてあれやこれや書いているのも、
なにも刀剣を引きあいに出す必要性はないわけで、ただもう日本刀が好きだからです。
短編だったら『セイヤク』において、
刀剣好きな世界をかなり露骨に繰りひろげています(……刀剣だけじゃないけども)。

刀剣の付喪神・擬人化系ゲームだったから始めたのであって、
これが単なるガチャゲーだったら、興味をそそられませんでした。
元の持ち主はなんであれ全員死んでいて、
あまつさえ刀剣自身も消息不明になっていたりする実情を踏まえた上で、
刀剣同士がキャッキャウフフ、
意気揚々と戦ったり鍛錬したりする設定なんてツボるに決まってるじゃありませんか。

それまで、生刀剣にお目にかかれる機会といえば、
大体が、城見学にいった折に併設されている、美術館と名うった宝物庫展示場の隅っこ。
相手は埃かぶったようなショーケースの向こう側に、展示の詰め草みたいに、
ただ並べられているだけ。スポットライトなど皆無。
よどんだ自然光の下で、味気ない配置で羅列されている場面でした。

磨きこまれてもおらず(磨いて輝きを保つのは、きっと結構お金がかかるのだ)
鉛色、鋼色の人斬り庖丁の風情まるだし。
物騒かつ剣呑な道具っぽさが、あからさまだった。
少なくとも私がこれまで見てきた刀剣たちは。

それが最近ではピッカピカに磨きこまれ、仄暗い展示室で、美しい光線を目一杯にあびて、
美術館の目玉、花形展示。
滅多にお目にかかれない刀剣も続々、お披露目状態。
こんなに美しかったのか……とあられもない姿を、潔くさらしてくれて、
そんなの嬉しいに決まってる。

ちなみにわたしは刀剣が好きなのであって、
刃物が好きなのではないので、
包丁を眺めていても、軍用ナイフを見ていても、
何もそそられないどころか、むしろあんまり気分が良くない。

たぶん刀剣の前時代的な懐古趣味に見え隠れする悲哀とか、
今となっては無用の美、
『銀魂』の高杉の言葉を借りれば、
「刀は斬る、刀匠は打つ。侍は……。まぁなんにせよ、一つの目的のために存在するモノは強くしなやかで美しいんだそうだ」
潰すには惜しい、潰しの利かない厄介な美意識が尊いのだ。
こんなにも美しく輝かしいのに残忍な人殺しの道具なのが……すごいゴス。
七宝やアメジストでキラキラした携帯用の毒薬壜を眺めるのと、同じ気分。

だから同様のゲームで、有れば、はまるだろうなあと思うのは、
劇薬を含めた歴代のお薬擬人化ゲーム。
1918年ごろに流行した嗜眠性脳炎(眠り病)とか、スペイン風邪などから始まって、
次々に伝染病を倒して時代を遡っていく。
しまいには欧州の黒死病とかを殲滅していく。浪漫だ。

刀剣乱舞の刀剣は歴史を改変させないために頑張るわけですが、
いっぽう劇薬を含めたお薬たちはパラレルワールド的現代の奇病、謎の伝染病解明に乗りだし、
特効薬を見つけるために過去の病気の生サンプルを得る使命を負って、旅に出るのだ。
ペスト医みたいな恰好の敵と戦う。
アルコールや蒸留水、ヨードなどの馴染みの消毒道具を装備して。

刀剣乱舞のこんのすけにあたる役割は、白い伝書鳩さん(昔は医師が患者とやりとりしたり、ワクチンを運んだりするのに、伝書鳩を使ったりもしたそうなので)。
審神者にあたるのが薬の調合師、薬剤師。

誰か制作してほしい。
課金するから。

オールドな弦楽器の擬人化ゲームも、あったら胸熱です。
楽器は「一つの目的のために存在するモノは強くしなやかで美しい」道具である以上に、
そいつがもたらす結果も美しい。
……それゆえに美しいだけの役立たずともなりうる裏腹さが危うくて、おいしい。
弦楽器界隈って古ければ古い程、価値が出てくる特殊な世界なので、時代を遡る魅力にもってこい。
短刀→ヴァイオリン
脇差→ヴィヨラ
打刀・太刀→チェロ
大太刀→コントラバス的な役割で、
ゲームが展開していくにつれて、レア弦楽器を入手しつつ進むのです。
敵は文化大革命的な架空の国粋主義プロパガンダ部隊。
クラシック音楽や西洋の楽器、文化などを目の敵にして抹殺する連中である。

『Hunter×Hunter』のセンリツが負ったような呪いを解くために、
特定の弦楽器で、特定の楽譜を弾きこなさねばならず、
散りじりに分散した楽譜の欠片を拾い集めていく。
弦楽器の擬人化――ガルネリ一族とか、ストラディヴァリ・ファミリーとか、その写しとかが登場。

最終的にはレア弦楽器でカルテット的な部隊編成を組み、
拾い集めた楽譜を繋ぎ合わせて、美しい楽曲を奏でるのだ……
というのだと燃える。

……ちなみに、



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看板に偽りなし [最近のお気に入り]

オンラインゲーム『刀剣乱舞』の呪われた相模国の審神者(初日組)でして、
当然のように三日月宗近・小狐丸の難民です。

ひょっとして、呪われた相模国と呼ばれているくらいだから、
三日月宗近と小狐丸が揃うと、相模では呪詛でも発動しちゃうのか。
……と、逆にワクワクしちゃうレベル。

それどころか長曽祢虎徹にも会えてませんし、
明石国行なんて、三条大橋の都市伝説なんじゃないのかしら。夢のまた夢。

わたしより数か月あとに刀剣乱舞の審神者をはじめた友人は、
早々に明石以外の全刀剣を入手していて、心、折れる私です。
友人は、長曽祢虎徹が4振もあるんですよ!

我が本丸で鍛刀して出た初めての大太刀は「じゃーん真打ち登場」の蛍丸だったので、
派手に戦ってくれる彼は数か月前に早々にカンストし、無敵。
(その後も蛍丸は3スロットすべてに精鋭兵を入れて、畑仕事の内番で偵察力をあげると、
大太刀なのに夜戦でも物ともしない活躍ぶりをみせます。)

おかげで審神者レベルと戦績ばかり着々と上がりはするが、肝心の刀剣は揃わないまま。

うちの本丸の刀剣受取箱は常時、100以上で、
一日せっせと刀解のノルマをこなしても、いたずらにあの人やこの人が増えるばかり。

当初は刀解をするのが非常に心痛んで、せめても錬結にいそしんでいたのですが、
もはや手持ちの刀剣全部がフルスペック満タンで錬結の意味がない。
新顔の刀剣がドロップしないから錬結する相手がない。
二振目を育ててみたりしているけど、徒労感がマックス……

近頃は、刀解になんの良心の呵責もともわなくなり、日課を機械的にこなせるように。
刀解率が高いのは、圧倒的に、カッカッの人(山伏国広)ですが、
歌仙兼定、和泉守兼定も、ドロップ率が非常に高いんで、
必然的に『輪るピングドラム』の「こどもブロイラー」状態ですりつぶす。

けっして嫌いな刀剣じゃないんだけど、
一推しってわけでもなかった二人なんですが、
そんな私が見ても、この動画は息を呑みました。
正統派のかっこよさ!

【MMD刀剣乱舞】 月陽-ツキアカリ- 【刀派 兼定】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm26336944

(動画が若干、重いみたいなんで、すいてる時間帯に高画質で見るのがおすすめです。)

これは仮に刀剣乱舞を一ミリも知らない人にとっても、かっこよく見えると思う。

かたや雅を愛し、
かたや、かっこよくて強~い! 
兼定二人の、まさに刀剣乱舞の図が、看板に偽りなし。
この動画のup主の、目から耳に抜ける感じの美意識演出たるや。
いちぶのギャグもなく、闇落ちもない、
これっぽっちの、ほのぼのさもない。いちずにまっすぐなカッコよさ追求しています。

かたや細川の打刀で、
かたや土方歳三の太刀なので接点もない。
同胞意識とか薄そうな、ドライな距離感を保ってる感のある二人のとりあわせが、
後半になるにつれて殺気だって美的迫力を増すので、ほれぼれします。


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