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チェルノブイリの石棺 [た行]

チェルノブイリの石棺補修工事、ようやく形になったとか。

(この作家なんでいきなりこんなこと語りだした、と思った方は、
 これは『黒十字サナトリウム』関連の派生ネタですので、ひとつ。)

2016年11月29日に、新しい姿が公開になったという記事。
http://www.afpbb.com/articles/-/3109574?pid=18516454

当初もっと早くに補強ドームが完成予定だったわけですが、
掛かりますね、歳月。

ウクライナの国立大学であるキエフ大学には、
チェルノブイリの原発事故関連を専門に研究する部門があると、聞いたことがあります。

たぶんキエフ大学のTraining-research center of radiation safetyというのが、
チェルノブイリ原発事故の専門研究部門にあたるのではなかろうか。
ただキエフ大学、英語なのは表層部だけで、リンクを飛ぶと思いっきりキリル文字……。
http://rb.univ.kiev.ua/
Training-research center of radiation safety
(中はがっつりキリル文字で、私には一ミリも理解できない。読めたらかなり興味深そうなのに。)

30年経ったチェルノブイリ原発事故ですら
いまだ全然解決できてはおらず、
研究して対処していかなくてはならない問題が、山積みなのだろう……。
ウクライナは現況、政情不安定な国ですし、
猶更、荷が重そうな、現在進行形の負の遺産です。


飛行機乗りは絶対白シルクのスカーフを巻く [は行]

軽さ重視で丈夫かつ防寒具として最適で、着用している人に負担をかけない、
とすると、飛行機乗りが身に着ける襟巻は当時シルク以外に無かったらしい。

たとえバーバリーのCMであっても、
そこんとこはゆるぎない。
お決まりのバーバリーチェックにしないで、
飛行機乗りお約束のシルクの白いスカーフを巻いているのだ。

フェスティブフィルム・バーバリー
https://youtu.be/6D5IZtDCS5c

バーバリー最盛期は、好みの時代性です。

当時は落下傘も全部、シルクなんですよね。
イタリアの白黒映画『ブーベの恋人』で、
しょっぱなに「落下傘のシルクの余り布が手に入った」と、
ブーベからシルクをもらって、クラウディア・カルディナ―レ演ずる主人公が、
そのシルクでノースリーブのブラウスを縫い、次にブーベと会う時に、着て見せる。

https://youtu.be/WQVIILIZE5M
La Ragazza Di Bube 부베의 연인 1963 OST
英語字幕でも日本語字幕でもほとんど出てこないのだが、ハングル語で出てきました。
当方、ハングル語字幕がまったくわからないのが悔しい……。

日本が絹の原産地だったのと、
おそらくは必要とされる落下傘の数が桁違いだったためもあると思うが、
連合軍側はシルクで賄えなくなって、ナイロン製パラシュートに移行していくらしいのですが……。

イタリアは枢軸国側だったから、シルクの落下傘だったのかな。

いい兄さんの日 [あ行]

今日は「いい兄さん」の日らしいので、
私が「いい兄さんだ!」と思うランキング上位3位を挙げてみた。
尚、自作品のキャラは除き、完結している作品に限っています。

1位:エドガー・ポーツネル
   (「ポーの一族」)
   高一の時に友人のお姉さんから借りたのが初読でしたが、
   生まれて初めて出会う衝撃の「いい兄さん」だった。
   それまでは大体、兄さんというと、妹や弟に意地悪したり、よくてお味噌扱いにしたりで。
   また歴史上の登場人物だと兄が弟を殺し、
   妹を政治利用したり、セクハラ・パワハラするのがデフォルトなので、
   エドガーは衝撃のいい兄さんだった。

   妹や弟キャラは明らかに今ほど市民権を得ていませんでしたしね。
   私がポーの一族を読んだのは、既にオンタイムより遙かあとになってからですが、
   当時ですら、妹や弟は、兄にまとわりつく生意気なウザキャラで無力という扱いが多かった。
   兄は圧倒的父兄力、家督力を持っていたから、
   しもじもの弟妹は可愛がられるといっても、子分とか、よくて家来同然で、
   兄役の優しさ、懐の深さのステイタスを上げる記号としてのみ、存在していた感がある。

   弟妹は本来なんの疑問もなく邪険に扱ってOK、ことと次第によっては虐げてもかまわない、
   という構図に、読み慣れていた。
   だから妹メリーベルのために身を投げだす兄さん像には、天と地がひっくり返ったのでした。
      
2位:ルルーシュ・ランペルージ(ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア)
  (「コードギアス反逆のルルーシュ」&「コードギアス反逆のルルーシュR2」)
   ほぼすべての行動の原動力は、ハンディキャップを負った妹ナナリーが生きやすくなるよう、
   世界を創りかえる……ですから、濃い。すごい。
   この一点は何があっても全然ぶれなかった。終始一貫していて胸を打った。
   いい兄さんだが、同時に、食えない悪い弟である点も大変良かった。

3位:ユリスモール・バイハン
  (「トーマの心臓」)
   ユーリに妹がいたのを忘れてはいけない。病弱の妹がいるんですよね。
   
   待ってね これがあたしよ
   それはハトだよ
   ハトなの

3位までのうち二人の兄さんが萩尾望都の作品だった。
この手のレトロ漫画の兄さんというと、
「キャンディキャンディのステアがいるじゃないの!」と思われるかもしれないが、
私は断然、弟のアーチ派でしたので……。

圏外だけれど言及しておきたいのは、タッチのたっちゃんですが、
あの二人は双子ですから、正確には兄とは少々言い難い。

ナルトのイタチは「実はいい兄さん」だったオチですが、
それまでの「おのれイタチ!」の刷り込みが凄かったので、
今一つ、実はいい兄さん展開に、私は乗り切れないままでいました。

ハガレンのエドは……(この作者、絶対に弟がいますよね……)
と、わかる感が作品に滲み出すぎていたので、ちょっと……。
エドってば、弟の存在によって自尊心が確立している兄さん感が、やや鼻につきました。
アル(弟)は、あくまでエド(兄)の優しさとか強さとか家族愛とか責任感を引き立てるためだけに、
登場させられてる感が強すぎた。そんな弟をもってして、エドをいい兄さんとは少々呼び難い。
作品は文句なく好きです。エドも決して嫌いではない。

輪るピングドラムの冠葉と晶馬は、病気の妹の陽毬のためになんでもする。手も汚す。
ただあの関係性は、三人とも赤の他人なのを承知しながら、
新興宗教テロがらみで、親に捨てられた子供が疑似家族をやらされていたのが本来の姿だから、
果たして「いい兄さん」としていい定義はなんだ? 
となるので、やむなくランク外としました。

「火垂るの墓」の主人公・清太は作中で類を見ない、
痛々しいほどのいい兄さんぶりをみせる訳なのですが、
作者野坂昭如は実体験をもとに、贖罪として作品を描いたらしい。
実生活においては、野坂昭如は幼い妹を殴りもし、食べ物をぶんどり餓死させた、と。
これは有名で、私は中学生のとき国語教師から聞かされました。
こんなまとめもありますね→https://matome.naver.jp/odai/2137860240391360001?&page=1
原作者・野坂昭如が語った ジブリ作品「火垂るの墓」の真実 - NAVER まとめ

そもそも、清太さん、もうちょっとだけ辛抱できなかったのか、
わかるけど、わかるんだけど、あのさもしい意地悪伯母さんにもう少しだけ我慢できなかったか、
節子のために……節子のためよ……と。
複雑な心境になって、素直に、いい兄さん認定できない。

いい兄さん同3位に「ハンター×ハンター」のキルア・ゾルディックも挙げたいところなのですが、
完結してませんので。
キルアは、いい兄さんという以前に、
言動が謎な妹アルカ(弟?)の一番の良き理解者であるのが素晴らしい。
と同時に、兄のイルミやミルキからすると、
キルアがすんごい扱いにくい、異端児で厄介な弟である点も目が離せません。


なお鍛刀小烏丸は我が本丸にもちろん来なかった [最近のお気に入り]

アニメ刀剣乱舞・花丸では、短刀キャラの幼さが強調されて、
のきなみこぞってみんな可愛い。無邪気の塊でほっこりする。
よきかな……よきかな……しきりなのですが、
ゲーム内の短刀はもっと何百年も存在してきた感、
己の刃で人を殺めたり守ったりしてきた矜持を全面的に出しているので、
そういう方面がちょっと懐かしくなった時にぴったりな動画。

左文字三兄弟はゲーム内でもキャラのタッチがほかの刀剣と比べて、やや異色なので、
最初はとっつきにくかったが……。

三兄弟の経験してきたものと目指すものが相反しまくっているので、
三者が膝を突き合わせると、角を突き合わせることになりかねず、
三者がそれをよく理解しているからこそ、
花だの、柿だの、本丸内での噂話だのの世間話に終始するしかない。
目指すものは違うけれど、お互いの在り方を尊び、相手をいとおしく思っているので、
あるいは寡黙になるしかない……といった感がほんと尊い。

実際には三者が抜刀するタイミングは絶対に異なるはずで、
だから三兄弟が抜刀してからの後半のシーンに、
おおおお!


【ニコニコ動画】【刀舞祭:出陣】左文字モノポリー【手描き】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm29087946

絵のタッチが素敵で左文字愛に溢れてる。
そこはかとない中二っぽさが、良い意味で絶妙ではありませんか。
最後に蝶が蜘蛛の巣のしがらみに囚われるのが意味深。
そもそもこういう世界観が大好きだ。

動画が左文字愛にあふれてるのみならず、
コメントのおびただしいまでの左文字愛もすごい。
いちいち頸椎ヘルニア再発しそうな勢いで頷きたくなるものばかりだ。
(おもに――復讐を 権力を 平和を――のコメント)

ところで宗三左文字が抜刀して剣を振り切るときの、
右足の脛のポーズが個人的にグッとくるのは私だけなんだろうか。


言わずと知れたこと [あ行]

では君はアメリカではなんの差別もされずに、心地よく暮らせたんだね、
カリフォルニアは楽園だなあ、
みたいに思っていただいて、半分は正しいけど、
半分は違うかな……と思うのでちょっと付け足しておきます、念のために。

暮らしていく上で、英語を上手く使えない人間に対する白眼視みたいなのは、ものすごく感じました。
英語を上手く使えない人間に対して、心が広かったり優しかったりする人のほうがまれです。
単純にすごい冷たい。率直に物凄く見下されます。
下手するとすごく意地悪な対応や、不誠実な対応をとられかねない。

……おのれ!
と思ったことが無いかといえば、そんなのあるに決まってんじゃん。

留学生同士で、
「母国語しかしゃべれないくせに。母国語の英語を話せるからって一丁前な面して、
どうしてああも威張れるものなのかね。世間知らずってみっともないよね。
英語を上手く話せれば偉いのかよ。ホームレスだって流ちょうな英語しゃべってんじゃん」
と、よく愚痴っていました。

むろんアメリカには、複数の言語を思い通りに扱える人は多数いるけど、
そういう人は概して、英語が拙い相手を決して見下してきたりしないのだった。
超絶寛容だけど、なんでだろう……とか思ってると、
実は両親がアルバニア人で移民二世なんだ、とか。
すごく辛抱強い、なんでだろう……とか不思議な顔をしてると、
実は父親がドイツ人で母親がユダヤ人なんだよ、とか。
あるいは、私は留学経験があるの、
小さいころ海外在住経験があってさ~等々。

逆に言うと、両親がアメリカ人でアメリカ生まれ、英語が喋れない人が身の回りに居ないアメリカ人、
つまりいわゆる「普通のアメリカ人」は、
英語でスムーズなコミュニケーションをはかれない相手をもれなく嫌がる。
大学の教授であっても例外はない。
そう思って、さほど間違ってはいないはず。

英語が下手だと半人前扱いなのは事実ですが、
英語は慣れればある程度、使えるようになる。
おかげで英語が否応(いやおう)なく上達する部分も大きい。
何より、ちょっとやそっとじゃ、心が折れなくなりますし。

人種や性別とちがって、生まれもった存在の根源を見下されたり、
不利益や不自由がデフォルトとして定着している、そんな差別を受けるわけではありません。
気候もいいしね。
そういう点では本当に暮らしやすい所でした。
少なくとも私が住んでいたときは。

ヒラリー独走だとつまらないからマスコミがトランプをすったてて大統領選を盛り上げたツケ [は行]

政治のことは語らないようにしていますが、日本の政治じゃないので、ちょっと。
もちろん私は、
次期アメリカ大統領はヒラリー・クリントンになってもらいたかったです。
(日本人はまあ大抵そうでしょう。)

私が留学していたのは2000年前後ですが、
その時に「アメリカ大統領になれない」ガラスの天井、
たとえどれほど有能であろうと、才覚に恵まれていようとも、
低く設定されたほかの人には見えないガラスの天井に頭がつかえて、
絶対に上に行けないと言われているのが、次の二つのマイノリティでした。
・黒人をはじめとする有色人種
・女性

上記のガラスの天井がある、二種のマイノリティについては、
大学の講義などでも、当然のように語られていたし、
アメリカの一般常識でした。
(併せてフランクリン・ルーズベルトが生涯、車椅子だったことも必ず引き合いに出されるものだった。
……身体的なハンディキャップを持っていても、アメリカ大統領になるにあたって、
半人前扱いされたりはしないのだ。白人男性であるかぎりは、と。)

で、私は、
「いやいや……いくら同じマイノリティといえども、黒人をはじめとする有色人種と比べれば、
女性のほうがまだチャンスあるでしょ。白人女性に限るだろうけど」
と思っていました。
私はカリフォルニア州に住んでいたので、
リベラルな州だし、古くから日本人街のリトルトーキョーがあったりしたお土地柄だから、
差別らしき差別を感じたことはありません。
(というか日本よりも圧倒的に、女性というジェンダーでいるからといって不利益を被らない。)

そんなカリフォルニアでも、黒人はやはり差別されがちなのを知っていた。
低所得者層のかなりが黒人で占められていて、
犯罪者の大半が黒人あるいはヒスパニック系。
これはアメリカで生活していると歴然とわかる事実です。
多くは貧困だから犯罪を犯すのであり、貧困は差別に起因する部分も大きい。

私の通っていた大学(大学院ではなく大学のほう)は、
異常なほど安全でしたが(キャンパスは日本より安全だった)
黒人が極端に少なく(日本人留学生よりも断然少ない)、中産階級の白人が圧倒的過半数でした。
黒人=治安が悪い、犯罪と近い、という印象はぬぐえなかった。

でもオバマ大統領になったときに、
アメリカはガラス天井を一つ突き破ったんだなと思いました。
……と同時に、
あの時点では、民主党内でヒラリー・クリントンが大統領候補に選ばれなかったわけで。
有能な白人女性と、有能な黒人男性ならば、有能な黒人男性のほうがチャンスがあるのか……と、
ちょっと愕然としたりもしたものでした。

でもそれから数年。
今度こそ、きっと! と思いました。
ヒラリー以外に適任な女性候補がそうそう出てくるとも限らない。
女性なら良いという訳でもありませんからね。お飾りじゃないんだから。
大統領の器を持つ経歴と実績がないといけません。

アメリカは王族や皇族がいないので、首相ではなく大統領――この大統領制というのは、
国家の王様を投票で決める民主政治と考えるとわかりやすい。
大統領は、ものすごい権限を持っていて、
数日間なら独断で軍隊を派遣したり、外国を爆撃とか余裕で出来ます。
党や議会や裁判所などの賛同や承認を得られなくともです。

もちろん、すぐ退陣要求をされたりするだろうけど、
退陣を覚悟してなら、政治的にできないことはない。
大統領命令は~絶対!
(よく映画とかで「これは大統領命令です!」という台詞を聞きますが、そういうことです。
 問答無用で、逮捕も恩赦も意のままに、なんだってできるんですよ。勅令なんです。)

ドナルド・トランプはぶっちゃけわりと犯罪者……すくなくとも犯罪者予備軍なので、
きたる1月20日の大統領就任式までに、
たとえばこんな裁判も控えているはず。
→トランプ氏、不動産スクールの詐欺訴える集団訴訟阻止できず
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-08-31/OCR4QW6JIJVH01

こんなのは序の口で、叩けばもっと埃が出るはず。

なので1月20日に就任式が行われるまでは、
本当に大統領になれるのかどうか、私は疑問視したいところです。
(ものすごく私個人の希望的観測の織りこまれたフィルターを通した、しかし曇りなき目で主張)。
トランプが暗殺されるかだってわからないですしね。
べつに、暗殺されればいいなあと思っているわけではありませんよ。

大統領になったとしても、ニクソンのウォーターゲート事件的なスキャンダルがすぐ起きて、
任期を全うせずに、退陣を余儀なくされるのではないか。
としたら、アメリカの大衆が一度は通らなくてはならない、通過儀礼だったんだね。
ヘーゲルの弁証法でも、世情や世論はアップダウンを繰り返すといわれているから、
民主党の大統領が立ったあとは、共和党が大統領になるっていうのが大体の世情の流れで、
こればっかりは避けられない時の運。
そのアップダウンを繰り返すうちに、是正されていくのだから、
もうひと手間掛かるってことなんだろう。
そうだそうだ、きっとそうだね。

べつにアメリカの政治なんて、お前には関係なかろうと思われるかもしれないが、
アメリカがそんな政情不安定で、ユーロもBrexitで不安定なので、
日本円を買う動きが出るのは当然。で、円高に。
円高になるとTOYOTAなどのアメリカ市場を席捲している大企業の株が暴落しやすい。
トヨタをはじめとする大企業の株価が下がると、連動して日本株が全体的に無茶苦茶さがる傾向が。
株価が下がって不景気になると、小説業界はまっさきに苦しくなるんですよ。この桶屋エフェクト。
切実です。

円安になりすぎても、外国旅行や留学などがきびしくなるので、
1$=110円~115円くらいだと、良いバランスで正常に経済が回る、
というのが個人的な見解なのですが……。
(現在1$=105円。)

アルケミスト的要素? [あ行]

先日、ゲームが開始となったDMMの文アル(文豪とアルケミスト)、
始めてみましたが私は早々に脱落。
個人的に、この文豪の顔ぶれにして、
なぜ梶井基次郎、岡本綺堂、小栗虫太郎、坂口安吾らが居ないのか……。
(三島由紀夫が居ないのはやむを得ない。おそらく著作権が切れた文豪を集めているはずだ。)

別に上記の文豪の作品の熱烈なファンではない。
二~三の作品を齧ったことがある程度だけれど、
しかし、梶井基次郎は……
桜の樹の下には~という、
ゲーム的にも美味しそうな名文を編み出した彼がスルーされてるのは、いただけない。
春に新規投入とか、そういう段取りでしょうか*。

文豪が、弓やら刀、銃や鞭で戦うのが頭悪そうで違和感がすごい。
(当時の文豪なんて無茶苦茶インテリやくざな文化人なのに。)
教師をやってた文豪が鞭(教鞭にちなんで)とかなら合点がいくが、
そういうシステムでもなさそうです。
(たぶん、当時の対象読者層の広さ=標的にちなんでいるんだと思うのだが……。
 大衆小説=鞭、純文学系小説=刃、
 随筆や詩や小説など混合技=弓、詩や児童文学=銃……かな。)

文豪ってば、潜書のたびすごい勢いで空腹になるけど、
[おにぎり](にぎりめし)ばっかり食べてるからでは。
いまに脚気になるぞ。図書館にこもって潜書ばかりさせられるんですし。
きょう日、人じゃない刀剣男士だって幕の内弁当を食べられるというのに……。

そもそも文豪の格付けだけど、これなに知名度順?(怒) 
特殊会話が発生しても、あとで聞き直すことができない仕様なのは、
おそらく今後、変わってくるとは思うけど、
いろんなモヤモヤが納まらないので、続けられなかったのでした。

おそらく一番の違和感の理由は、文豪およびマーケティング対象の設定年齢が、かなり低め?
と感じられる点だったかもしれません。
多くの文豪が夭折なのは知ってるけど、没年齢に合わせているわけでもない。
新見南吉とか宮沢賢治とか……児童小説を書いた文豪が少年的ルックスなのは、
理解の範疇といえども……。
いかんせん皆、見た目が似ている。
(似ていてもアニメ・ジョーカーゲームみたいな絵面であれば私も頑張った。)
服装と髪型、小道具などで区別をつけようとするのだが、
だんだんと、もはや声だけが頼りになって――
あ☆髭切だ、あ☆三日月、あ☆エレンだ、あ☆花沢輝気、あ☆マスタング大佐!

数日で脱落したので、断定的に何一つ語れませんが、
小林多喜二と高村光太郎が良さそうなキャラでした。
一番レベルを上げたのは国木田独歩(弓)。
弓と銃は使い勝手が良く、刃と鞭はいまひとつ頼りにならない印象。
有碍書の潜書風景は完成度が高く、素敵だった。
文豪の内番的装いや、冬場の景種に、お炬燵などがあったなら、
或いはテンションがストップ高だったかもしれません。
ただしこのゲームは設定が図書館と司書室がメイン。生活感が覗くことは無さそうです。

*


亀甲貞宗@東博 [か行]

端的に言うと、国宝・亀甲貞宗の刀は繊細かつ端麗。
一見して、胸打つような白刃の光沢が、やや繊弱な印象、
どちらかといえば細身で、スッと筋が通った感じの反りが、
おおお、国宝。
……という気品あふれる美しいたたずまいの一振りでした。

ゲーム刀剣乱舞の亀甲さんについては、私は10月15日くらいにゲット。
我が本丸しては上々の出来!

その少し前に太鼓鐘貞宗、通称・貞ちゃんをイベントマップでゲットし、
あとはひたすら明石国行……明石国行……。
うわごとのように、明石……明石よ……いい加減にもう、へそ曲げてないで出てきてくださるまいか。
イベントマップ2面を突撃しつづけ、ようやくゲットしたのでした。
実装2015年5月1日から、ほぼ一年半の年月を要して、やっとか!
イベントマップは難易度が低かったので、惰性でプレーしていたために、
明石の顕現場面を思いっきり見逃す……。
ともあれ来てくれて嬉しい、明石国行! 
三条大橋をどれほど往復しただろうか! 明石狩りの間に、どれだけの刀剣がカンストしていったか。
どれだけ検非違使が出て、どんだけ虎徹兄弟、源氏兄弟がお目見えしたことか。
どれだけのお守りを発動させたことか!

たびたび開催される明石ドロップイベントでも、いっこうにお目見えする気配はなく、
我が本丸においては、三日月宗近ゲットまでの期間と肩を並べる、
入手困難な、得難き刀剣であった、明石国行。
口調と台詞がいちいちツボである。
平野君となにもかも正反対すぎて、中の人が同じだなどと、知ってからも信じられない。演技の幅。

その感激が冷めやらぬうちに、(翌日でした)
すんなりやってきたのだった、亀甲貞宗。
2016年8/23に実装された亀甲貞宗につきましては、
(どうせうちの本丸にすぐ来てくれる筈ないじゃん)
気長に構えていたので、虚を突かれまして。

現時点、もっとも戦闘困難とおぼしきマップから、2カ月足らずでドロップ。
我が本丸の運を鑑みると、異例の早さ。ボスマスA勝利・20回くらいだったか。
とりあえず「こんのすけ」企業ゆるキャラ上位記念、ドロップ率倍増キャンペーンに感謝。
重畳重畳……なのは、いいんですが、
そんな立て続けに、眼鏡キャラが登場しても、心の準備ができてないし、
飽和状態ですよ、なのである。

そのため「六角形の眼鏡って……亀甲アピールやりすぎじゃない?」
マント裏地と鞘の模様までもれなく亀甲模様とか、
(刀剣というよりは、蜂の巣の妖精みたいなのがきた)
と、そんな精神状態で、亀甲貞宗を見に行った。

ゲームのキャラと、実体の乖離がここまで凄まじい刀剣も珍しいな……
という印象を私は受けました。

実際の国宝刀剣・亀甲貞宗のたたずまいを、
ゲームのキャラに無理やり当てはめるなら、
山姥切国広に、襤褸布のかぶりものを脱いでもらって、
声は骨喰藤四郎で、
「綺麗とか……言うな。さわるな……」
と顔を背けちゃう感じ。
伝わるだろうか。

亀甲マークが茎(なかご)の裏面に、上品かつ秘めやかに彫り込まれており、
今回は裏が例外的に、表を向いて展示されていました。
(東博展示のキャプションにも、その旨が言及されていた。)

このひそやかに亀甲文が入っているところが、ゲーム上のドM設定にマッチしてはいる。
ただし! ゲームキャラの亀甲さんは、
ナルシスト気味自己アピール全開!
思いのほか天真爛漫で元気いっぱい!
ゲーム上の貞宗の刀剣は、もれなくハツラツとしていて陽気ですよね。
物吉貞宗しかり、太鼓鐘貞宗しかり。

刀剣乱舞公式における亀甲貞宗の紹介文、
「気品薫る貞宗の風格。白菊のごとき美青年」
かかる付喪神像は、なるほど実在の刀剣である亀甲貞宗と、たがわない。
またゲームキャラの亀甲さんも、その紹介文と大きく、ずれてるわけでもないのですが、
ゲームキャラの亀甲さんと、国宝の刀剣・亀甲貞宗は、大きく違った。

写真を撮ってきたものの、案の定よく撮れていない。
シャッターを焚けないせいもあるけど、急いで撮るのでピントがぼけすぎ。

2016101915570001small.jpg
2016101915580000.JPG
指裏に亀甲文。

私の携帯の画質が今一つというのも大きいのですが、
ありがたいことに国宝ですので、こちらで確認できます。

http://www.emuseum.jp/detail/100193/001/002?word=&d_lang=ja&s_lang=ja&class=&title=&c_e=®ion=&era=&cptype=&owner=&pos=97&num=3&mode=detail¢ury=
e国寶  刀 無銘貞宗(名物亀甲貞宗)
茎の裏の亀甲紋がお分かりいただけるだろうか。
(サイズ調整できます。表側も見られます。)

実物を生で見ると、静かな感動があります。
東博で11月13日まで展示しているようです。
私が行った10月中旬は、備前長船派・光忠の刀も展示されていました。
燭台切光忠とはもちろん別物ですが、
同じ長船派の光忠なので、燭台切光忠が焼けて黒く煤ける前の姿を想像できます。
乱れ刃(……もとい丁子刃)が華々しい色気を放っておりました。

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光忠のほうは、刃文が少し写真でもわかるだろうか……。
2016101915580002trim.jpg

昨年七夕あたりに、三日月宗近を見に行ったときには、
ゲーム審神者とおぼしき面々がわらわらと。大雨だったので、それでも随分、空いていたようだったが……。
今回は晴れた昼下がりに行ったのですが、
ゲーム審神者とおぼしき人は、おそらく私と、あと(あの人、多分そうだな……)という一人くらい。
お互いに無言でさりげなく、(あの人たぶんゲーム審神者でお目当ては恐らく亀甲さん)と、
互いにチラ見で認識しつつ距離感を保って刀剣鑑賞を終えられる感じでした。
外国人観光客が疲れ切った足どりで、だるそうに漫然と見て回ってる姿が圧倒的に目についた。

ところで余談ですが