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江戸末期の攻略は失敗で一旦退却ってことね [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞#5 『戦火』 

鶴丸国永は戦闘中にも、いちいち刀を鞘に納めるスタイルなんですね。
やっぱり刃文をつまびらかに見せられない作画上の都合、
皇室御物がゆえの苦肉の策なんだろうなあ……と、ついついうがった見方をしてしまうが、
抜刀するとき、鶴丸が親指で鯉口を切る仕草に、いちいちゾクっと高揚するので、全く問題ない。

鶴丸の戦いっぷりが、いかにも人間離れしている奇襲わざで、
とても良かった……。
わくわくしたのも束の間、
あれ? 
これまでずっと神作画だったufotableの活撃だが、
しかも#5は内容的にも、前半の山場だと思えるのだが、今回は神作画とか止めたんだ……?
メインの登場人物がところどころ、たびたびバランスがおかしくなるし、
せっかく甲板で話しているのに、髪や着物の裾やら房などが、そよそよ海風になびいたり、
わさわさっと戦(そよ)いだりしないんだなあ……。

ほかのアニメに比べれば、それでもずっと綺麗なんですが、
CGとアニメ画の馴染みも、今一つ不自然でした。
作画監督9人もいらっしゃったけど、今後、大丈夫かなあ……?
(ufoのアニメで、私が知るかぎり、作画が壊れたのを今までに見たことがないから、
きっと大丈夫に決まっていますが。)

そんな中でも蜻蛉切は作画がほとんど崩れなくて、
初回から薄々気づいてたけど、作画の人に、蜻蛉切ファンが居るにちがいないよね。
……と思っていたら、重傷。

こんのすけの鳴き声が癇に障るが、ようやく刀剣男士が本丸に戻れることになり、
次回はやっと本丸の様子が明らかになりそうで、楽しみです。
というか、兼さんがおまけみたいに重傷を負っていて損な役回りでしたが、
部隊長が重傷を負って自動的に強制撤退にならないかぎり、
あの、そこはかとなく鬼畜な審神者(だと私は薄々思っている)は、
滅多に部隊を撤退させないから、やむを得ない筋書だったんだろう。

エンディングの後に、本丸の様子と三日月宗近がチラと出てきましたが、
たいそう御立派な本丸で、――ん?
困惑。
たしか以前に蜻蛉切が、大きな湯船に浸かってみるのが夢なのだとか、
活撃作中で言っていたと思うんですが、この本丸にして大浴場が備わっていないとは考えにくい。

色々とちぐはぐな設定が気にかかって、
伏線なのか、作品の瑕疵なのかが分からなくて、いろんな意味で目が離せない。

こいつはきっと物語の瑕疵なんだろうな……と引っかかっていた所が、ことごとく伏線で、
しかも物凄い結末へと導く布石で、
いちいち敬服させられた覚えがあるアニメに「コードギアス」があるのだが、
活撃は果たしてどうなのかしら。
熱心に見ていれば見ているほど、粗拾いをするみたいになってしまいがち。

敵短刀が、ハリポタの恐るべきディメンターさながらに、ぷわぷわ浮いていたのが、
そっか、短刀は浮くのか……
新発見でした。
次回、おそらく第一部隊が本格的に登場して、
今後は大きな合戦場での、馬上の戦いも期待できそう。
刀装を発動するシーンをぜひアニメで見たいです。


共通テーマ:アニメ

章扉への思い入れ [黒十字療養所出版部]

現在、キンドル化にむけて鋭意制作中の短編集
『手腐レ風切り貴方まで』
(経緯→http://blackcrosssanatorium.blog.so-net.ne.jp/2017-07-19-1
収録予定の『貴方綴り』三田文学2004年春季号初出
その章扉を自分でCanvaでせっせと制作。

*貴方綴り縮小版.jpg

ヴァリエーションを多数こしらえていると、どれが良いのかわからなくなることが間々、ある。
小説の文章の場合、迷いはまず生じない。デザイン仕事において私はプロじゃないからか……。

―思い入れで言うとこっち
―作品イメージで言うとこちらのほうがマッチ
―労力で言うとこちらが一番、手間暇が掛かってる……
―パッと見、これが一番映える
―こいつが一番飽きが来ない……

答えが出なくなると、いいや、ここはとりあえず寝かせよう。
しばらく放置し、頭を冷やします。
クールダウンの時間を取れるのも、自分で章扉までを一から作るからこそ成せる業(わざ)。

実際に、紙の本を出版する場合は、
書店に置いてもらったときに、周囲の本に埋もれて目につかなくなるのは駄目です。
今回はKindle版。こと章扉に至っては周囲と比べる必要はない。
まっすぐ一番、作品世界を投影していると作者の私が実感できるものを作ればよいわけだ。

現物の本づくりの場合、
装丁やデザイン、表紙絵、題字、帯などをあれこれ詰める段階というのは、
本づくりの大詰めに入っている状況になります。

初校、再校(わたしは念校もできたらやる)、
この一番神経をすり減らし、誤字脱字がないか一字一句、句読点まで字面に目を凝らして、
読みやすさと作品世界の構築との最終バランス、その微調整をはかっている最中に、
デザインをチェックをよろしくと、候補があがってくるのが常です。

前もって、こういう感じで、こういうふうにお願いします等々、たび重ねて頼んでおいても、
大詰め段階にならないと、
出版社側(つまり編集側・デザイン側・装画家側などをひっくるめたもろもろの先方)が、
まずデザインを出せる段階に入っていない。

みんな私だけの本に携わっているわけではない。
より時間的猶予のない仕事から取り掛かっているわけで、
いくら前もって頼んでおいても、無駄骨というか。
一番忙しい時にぎりぎりになって、具体的なデザイン候補が提示されてくる。
余裕のないスケジュールになるのが、やむを得ない仕組みになっています。
それでも作者がデザインチェックして、その意見が正確に反映されるだけ、大いにましです。

過密スケジュールの作家によっては、デザインや装丁は二の次になるのも分からなくはない。
そこは自分が関わらなくても、放っておいてもやってもらえる部分だから。

私はしょっちゅう本が出るわけじゃない。
出せるとなったら、デザインなども出来るかぎり、滅法、力を注ぎこみ思い入れを投影したい。
ですので追い込み時期には、いつもクールダウンの猶予などは一切なくなります。

しかも私の本であっても、作家である私の意見が必ずしも通るとは限らない。
いかに的確に交渉できるかの精神力と説得力が求められ、
せっせと校正作業も進めている渦中につき、心身諸々オーバーヒートでくったくたになります。
自分が想定していたよりも、ずっと素敵な本になれば、疲れなど、秒速で吹っ飛びますが。
(……その逆だと、ダメージもひとしおであることは、言うに及ばず。)

自分ではコントロールしきれないアップダウンのジェットコースターに振り回されずに、
今回は着々と、且つしこしこ進められることが、
かくもストレス激減に繋がるとは。
素人ではある……反面、
一番作品の世界観に合っている、
作者の私自身が満足できる章扉だと納得がいくまで、粘れます。

『貴方綴り』は、
昭和25年(1950年)の日本を舞台にした話 & 現代アメリカ(といっても作中年代は1999~'00年)
この双方が折り重なってできているので、両方が交錯する作品の世界を表現したい……。

紫陽花はCanvaの無料素材のハイドランジアです。
花の痛みかけたところが、より美しい感じを色濃くするのが作品の世界観にぴったりで、
ひとめぼれで選んだのだったが、
この有機的なイメージは作品世界に合っているいっぽうで、これだけでは物足りない。

昭和二十五年の話における主人公の「僕」が肺を病んでいきます。
医薬品の無機的な冷たさと、古めかしい懐かしい感じとを加味したい。
題字や枠組みは簡素にして……。

手持ちのアンプルの写真を重ねて、透明度や明度などを加工した。
ビー玉で曇り空を透かし見るみたいに、光源が点々と淡く灯って、気に入った。
このアンプルの写真は、
いまは亡き祖母(医療従事者だった)が持っていた昔の注射のアンプルです。
中身の大半は、今では使用されることがないものだった。
さもなくば、アリナミンF注射とかビタミン剤のアンプルだった記憶が。

祖母がまだ元気だったときに見せてもらい、
テンションマックスで私はそそくさとデジカメに収めたのだった。
親きょうだいはその時、やや奇異な目で、私の様子を遠巻きにしていた気がするけど、
そんなことは構わず、今となってみれば、写真に収めておいてほんと良かったよ……。

昔から、リアル聴診器で遊ばせてもらい、
かつまたリアル注射器(当然、針を外したもの)を水鉄砲代わりにして、
キャっキャと喜んでいた幼稚園児~小学校低学年児童だったけど、
当時は、私のその好奇心は家庭内でわりと奨励されていた。

(幼少期に通っていた、地元医のかかりつけ老先生も、
新しいプラスチックの注射器を遊び用にくれた記憶があるなあ、そういえば。
そういう人、案外、居るのでは?)

アンプルの写真をカシャカシャ撮っていた時分は、
しかしすでに理系脳が壊滅的で日常生活に支障をきたしかねぬレベル、
医療従事者にぜったい不向きで、志したことすらないと周知だったので、
……こいつなんで、こういう素材に過剰にテンション上がるんだ……?
私のリアクションは、良くて生暖かく受け止められていました。別にいいけどね。

祖母は、私のこの手の純粋な好奇心について、好意的に受け止めていて、
久しぶりに会うと、戦利品のようにさりげなく見せてくれるから、
写真にとっておきたくなったのだった。ぐっじょぶ当時の自分。

*DSCN0411.jpg
撮影日2004年8月9日

*All right reserved.

土方さんが守りたかったものって仲間ってことですよね?  [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞#4『守りたかったもの』

この場合、仲間を守るってことですよね。自分の隊を守るというか。
さもなきゃ侍としての誇りか。(実際の土方さんは己の夢を貫き通したってなイメージがありますが。)

今回は面白かった。
戦闘シーン、殺陣がむっちゃくちゃ切れがあって美しいアニメなので、
もう本当に下手な物語性を抜きにして、
ただひたすら刀剣男士がアクションに徹して、戦ってくれれば本望だ。

細かいところは色々と突っ込みたくなるシーンもあるが、
たとえば敵の大太刀の強さを、打刀の兼さんや陸奥守、脇差の堀川国広が全然、知らないあたり。
大太刀とそれまで戦った経験がなかったとしたって、
自分たちが打刀であり、あるいは脇差であれば、
敵が大太刀を携えて出てきたときに、
大太刀って、え? 強いの?的なリアクションをするのは違和感がありすぎる。
自分自身の本体が刀なんだから、大太刀である敵の力量の情報が白紙って、有り得ない……。
(あと何度も言うが、あの風体で日中ほっつき歩くのは本当に無理があるから、
いい加減に、心底、改めたほうが良いと思うんだ。)

ここの本丸、ホウレンソウが出来てなさすぎですよね。
あの審神者、有能ぶってるけど、本丸がきちんと機能してなさすぎではないのか。
だったら審神者なんて物語に出てこなくて良かったのに……としか現時点では思えない……。

とか煮え切れない気持ちで、もやもやしながら見ていたのも束の間、
短刀薬研の戦闘シーンがここまで格好いいとは! 
打刀組が侍らしい戦いぶりをするいっぽう、
短刀の薬研藤四郎は隠密とか暗殺者とか、もう本当に殺しのプロって感じが、たまらなく凄い。
短刀ってあんな戦いぶりができるのか……と、ほれぼれとなるばかり。

うちの薬研はカンストしてもこんなに強くなかったし、
修行で極めてきて、極・薬研藤四郎になってからも、こんなに強くはないので、
その練度は、どこでどうして培ってきたんですか……というチート感はチラと脳裏をよぎりますが、
そこはまあ嬉しい誤算。

短刀としての役回りを遙かに凌駕する強さで、薬研藤四郎が敵をザクザクやっつけた後に、
中傷で敵勢にぐるっと取り囲まれて窮地に陥り、
これはフラグ……。
まるで旧エヴァの映画版のアスカを思わせる、薬研の死亡フラグっぽいのがガンガンに立ってる。

――いや、しかし私は認めないからね!
これは鶴丸国永の登場フラグだと信じてるから!
絶対、鶴丸が出てくる! 出てくるんだってば! 
出てこなければ次から見るのやめよっかなあああ!

……と思っていたら本当に鶴丸が、まがまがしいまでに神々しく登場してくれたので、
とりあえず私は全てにおいて満足しました。
桜吹雪の中に鶴丸の手が見えた瞬間、よし来た!
俄然、テンションが上がりましたよ。

鶴丸の、
人間らしくあろうと振る舞えばふるまうほど、気安く屈託ない態度を見せればみせるほど、
人間好きの酔狂な付喪神の神々しさが際立つ、いやでも精彩を放ってしまうあべこべ具合、
現時点では活撃と完全に解釈が一致! (登場時間・33秒)

衣装の鎖は簡略化したんですね……花丸の時は頑張って全部鎖だったですがね……
いいです別に鶴丸の解釈が一致して、キレっきれの殺陣を見せてくれるかぎり、
鎖なんて些細なことですもの。

太刀の登場を待っていたんだよ……。
鶴丸はうちの本丸に初めて来てくれたレア太刀で、
圧倒的な物資不足の当初、
我が本丸は、鶴丸なしでは到底、乗り切れなかったのだし(あと大太刀の蛍丸な)
刀剣乱舞って、当初はレア太刀がとかく良い感じに強い
(大太刀はオーバースペック)というゲームで、太刀を軸に部隊を構成するのが常だった。
なのに太刀の出番がまるでないって……太刀が出てくれないと始まらないじゃない……
と正直なところ感じていたのだ。

実在の鶴丸国永は現況、皇室御物で詳細不明ゆえだろう、
刀身の描写自体は、他の刀剣と比べて精細に欠けて無難にすらっとしていて、
刃文がわかるほどの刃のドアップがない。
かといい現存不明なわけでもないから、想像で描くわけにもいかないのだろう、
血に塗れて、真ッ赤な一振りとして登場するあたりが、憎い演出。

=====追記・再放送(2020年7月)=====


短編集(キンドル版)鋭意制作中 [黒十字療養所出版部]

Amazon キンドル版の短編集を自己出版するために現在、鋭意制作中です。
紙の本で出したいのはやまやまなのですが、まずは電子書籍リーダー版・Kindleから。
タイトルは 《手腐レ風切り貴方まで》

収録予定作品は、
タイトルから想像がつく方もおられるだろうか。

-風切り羽の安息 (初出:2012年ミステリマガジン12月号)
-日没までつきあって (初出:2011年SFJapan春号)
-貴方綴り (初出:2004年『三田文学』第77号)
-葉コボレ手腐レ死人花 (初出:2009年SFJapan秋号)

掲載順はおそらくはこの並びに。
洋もの~和もの
という流れにしようかと。

短編集のタイトル 《手腐レ風切り貴方まで》 は、
各短編のタイトルの一部を抜粋しています。
短編集って、概してどの作品が入っているのか気になるところだと思うので、
タイトルだけでも把握できるようにしたかった。
4作品のいずれもが、現在入手不可なので、キンドル版であっても提供したいと。

『風切り羽の安息』 は、アガサ・クリスティー賞受賞作 『カンパニュラの銀翼』 のスピンオフ作品。
『葉コボレ手腐レ死人花』は、『黒猫ギムナジウム』 の後書きでもふれている、番外編です。
またデビュー前の幻の短編(!)三田文学新人賞最終候補作の 『貴方綴り』 も、
今回、誤字脱字等を加筆修正して出します。

*表紙縮小版.jpg
表紙
(実際はもっとくっきりはっきり大きく見えますが、
このブログは高密度の大きい画像がアップロードできないの……。)

本づくりの何もかもを自分がやっているので、試行錯誤する部分も多いですが、
言い換えれば、何もかも自分一人でできる。
勝手がきいて、利便性が高い、都合の良い部分も多いです。
実際に自分でやってみて、そうと初めて気が付きました。
表紙などもすべて自分で作っています。重宝したのがCanva!
■Canva
https://www.canva.com/

ネット上でデザイン作成ができるデザインツール。
必要最低限のことしかできないけれど、
小難しいことを知らなくとも感覚的に使いこなせます。
紙の本とちがって、キンドル版は背表紙の厚みや、紙質、帯などを気にする必要が皆無ですので。

AdobeやIllustratorなどを快適に使うには、相当PCが健康でいてくれないと、
すごく重くて、すぐフリーズ……。
画質の高い画像を駆使して、たくさんのレイヤーをつくって、あれこれ試すのに相当不安が。
私のような素人は、使いこなせるまでに四苦八苦。
この機能は多分一生使わない……みたいな高度便利ツールが多数備わっているおかげで、
パッと開いてすぐどうにかできる感じがしない。お値段も張るし。

Canvaは予備知識がなくとも、いきなりすぐ使えます。
ネット上で使えるので、ネット回線だけきちんと確立していれば、
容量等を気にしないで、レイヤーをガンガンわけて、いくつもコピーして、
いろんなヴァージョンを沢山試して、ズラッと比べられるので便利です。

あえて難点を挙げれば、
もとオーストラリア発のデザインツールなので、現時点では日本語フォントが少なめ。
反面、英語フォントが豊富です。
アルファベットフォントがとにかくバラエティに富んでいる。有難い。
これにグラデーション効果を加える機能が備われば、ほとんど言うことなしなんだが……。

無料素材もそこそこ良いのが揃っています。有料の素材も、リーズナブル。
(日本語で検索をかけるとヒットしないことも多々あるので、
素材検索は英語で入力したほうが良いかも。)

これが日本発のデザインツールだったなら、まず当然有るだろう、
桜の花びらが舞う素材などは、一切、見当たらない気がする。

小説に関しては、作者が自ら、ああだのこうだの気安く語るべきではない。
語るべきことは、なるべく作中で、もしくは本のあとがきで語るべきだろう、と考えているのですが、
表紙とかデザインとか、門外漢のことだと、
気構えずに元ネタ的なことを平気で開示できる。

自分で作る、かつまた電子版だからこそ、できることは……?
と表紙だけでなく、各短編の章扉もせっせと作ることにしました。
現時点で、かなり気に入っているのは、
『日没までつきあって』 の章扉。

*6縮小版.jpg

(荒っぽく縮小しているので濃さが増して見えますが、実際はもう少し明るめ)

物語の冒頭、パイプオルガンのある教会で、
アルトゥールが標的の男をバルコンからひっそり見下ろして、狙いを定めるシーン。
その時の脳内イメージにあったパイプオルガンは、このパイプオルガン。
あの冒頭の場面は、以前、何気なく撮ってきたこの写真からイメージを練って、
場面展開を起こしていった部分が、多分にあります。

文字とケンカしないように、
背景のパイプオルガンをややぼかし気味に加工しているのですが、
この出来上がりが、
『日没までつきあって』の冒頭シーンにおいて、
私が脳内で描いていた情景とぴったり重なるのだ。

このオルガンに行き当たったのは、西欧の町をひとりで弾丸旅行中で、
ホテルに戻りたいのだが道に迷い、脚がガックガクになるまで歩き回り、
とにかく座りたい……
入りこんだら誰もいない教会だったのでした。
観光スポットになる別の教会が、すぐ近くにあったからか。
観光地の中心部近くに在って、治安は良かった。
この教会内の礼拝ベンチにとにかく腰をかけて、一息ついて、
背後のパイプオルガンに気が付いて、ひっそり一枚だけ写真を撮らせてもらった。

加工前の写真はこちら。
*DSCN0274縮小版.jpg
撮影日2007年8月25日/クリックすると拡大します
(デジカメが日本時間で記録しているため、時差分の誤差あり)

私が短編作品においてイメージ作りに役立てた風景や一隅を、
表紙や章扉として見せたい……と思いたったことも、
今回、恥ずかしながら素人でも自らCanvaで表紙デザインに踏み切った、きっかけの一つ。
表紙デザインの素人なら素人なりに、作家の情熱と思い入れで勝負しようと。

表紙には、すべての短編の要素をそれぞれに盛りこんだ。
桟橋や、木の写真(レイヤーをうっすら重ねて脳内血管を髣髴とさせるようにも見せたかった)
これらはCanva提供の素材を加工していますが、
下半分にある家並みの写真は、私が欧州の町をひとりで散策しているときに、
気に入った一隅を撮った、この写真を加工したものです。

*DSCN0284縮小版.jpg
撮影日2007年8月25日/クリックすると拡大します
(デジカメが日本時間で記録しているため、時差分の誤差あり)
今から十年前になりますね。

*All right reserved.

そろそろ怪談シーズンですが…… [さ行]

東博でまた三日月宗近の展示が始まるようです。
確か一昨年2015年、わたしは七夕前後に見に行った記憶があるので、
なんだろうか、
三日月宗近は三日月型の打ち除けがある裏側展示をするにあたって、
7月中に公開しないと呪われたりするんだろうか、毎度この時期、なんかそういうのなのか。

冗談はさておき、
2015年の三日月宗近展示のときには、亀甲貞宗も展示されていました。
亀甲さん、昨年2016年秋に刀剣乱舞に実装されましたが、
2015年時点ではゲーム実装の噂どころか、まったく刀剣乱舞では影も形も兆しすらもなかった。

ですので当時、三日月宗近を見に行った人で、
国宝・亀甲貞宗に気付かなかった人もいるかと思うが、
実はけっこう目にしていたケースも多いかと。
写真を撮っている人は、過去の写真を整理してみたら出てくるかもしれませんよ。

私は、とかく綺麗な刀剣を忘備録的にやたら写真に収めるので、
(このブログはバイト数が高いとアップロードできないため、
画素数やサイズを下げて載せざるを得ない。おかげで、どれも写真が今いちですが……。)
当時、うわぁ綺麗なのがある、
と(正直、三日月宗近そっちのけ気味で)やたらと撮った刀剣の写真に、
国宝・亀甲貞宗がばっちり映っていたのだった。

亀甲貞宗はその後、刀剣乱舞で実装されて、
私は昨年2016年11月に改めて東博に見に行ってます。
そのときには以前もここで亀甲さんを見たと認識しきれてない。
脳内で整理できてなくて、気づいていないんですよね……。
写真に映っていて初めて存在を認識できるって心霊写真みたいだなあ。

気づきと肩すかし [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞#3『主の命(あるじのめい)』

相変わらず映像は桁違いに綺麗で、
江戸時代末期だ、ここは本当に江戸時代末期だわ……
と、リアルに感じられるレイアウトと構図の良さ。

偏りは相当あれども、第二部隊・刀剣男士それぞれに一応スポットが当たるシーンがあって、
(陸奥守吉行クラスタはさぞや嬉しかろう……出番の8割がたが陸奥守だったですね)
時間遡行軍との戦闘シーンも、何回も見たいくらい洗練されていて見ごたえがある。

が、小学校高学年向けくらいに作った内容を、うすーくうすーく引き延ばしている感じで、
物語面でいえば、見ているのがかなりきつい。
誰もが振り向く息を呑む美形だけれど、話が相当、底が浅くてつまんない人と付き合ってる不完全燃焼感て、こんな?

今回は、深読みする気も失せるほど内容があまりにも薄かった。
シリアス展開なのに内容がないのは、あてが外れた。
堀川国広の服装が作中で現地の人間に初めて言及されていたけど、
いやいや、ほかの刀剣男士の風体はスルーでいいの?

やはり擬態シールドなんてあるわけもなく、当然あの身支度のまま目撃されているわけで、
(Fateみたいに英霊が人目に触れるときは現代衣装に着替える、という工夫もないわけだな)
下手したらこれ、設定や内容考察とかするだけ無駄骨かもしれない……。

たぶん現時点で私が引っかかっている最大の物足りなさは、
刀剣男士が、付喪神であるよりもむしろ単純に刀の擬人化として扱われていて、
全然、神様っぽさが伝わってこない点かもしれません。
長い年月を経て存在してきた、あるいは語り継がれてきた隔世の存在感が皆無。

審神者を主あるじと言い過ぎですしね。
(刀剣男士はサーヴァントではないはずなのに。)
そもそも刀剣男士、君らがちょっとした神様なんだからな! 末席の部類とはいえども。

第二部隊がひときわ人間くさい面々で構成されているせいも多分にあるが、
いくら人の形をして、いくら人間の真似事をしていても、厳然としてある、
こいつらやっぱり付喪神なんだ……
と感じさせられる異形・人外感が、私が刀剣乱舞をこよなく好いている所以の一ツなので、
現状、活撃アニメにおけるそういう部分の欠如が、物足りなさの理由であろうかと。

鶴丸国永が出てきて第二部隊に入ってくれれば、或いは今後、進化するかしら。

というわけで内容考察とかを一切放棄し、
うわー綺麗だな~かっこいいなあ~
戦闘シーン、ほんとキレッキレで素晴らしいな……
という、物語仕立てのPVを観賞する楽しみかたに替えたら、すんなり楽しめた。

夜遅くにやっているんだし、
一日の疲れを忘れて、何も考えずに楽しむのが「正しい」見かたなのかもしれません。

夏の行楽シーズンにむけて [な行]

ネット界隈でずいぶん拡散されていたし、NHKニュースでも取り上げられたとかで、
日本での学級避難時における「おかし:押さない・駈けない・しゃべらない」に匹敵する、
テロ遭遇時の行動規範の優先順位である
「Run/Hide/Tell」
こちらはもっぱら知れ渡ってきていますが、
英治安当局がつくった次の動画がとてもわかりやすいです。

https://youtu.be/f_VrwYJawxc
Run Hide Tell: Stay Safe in the event of a terrorist attack abroad
Counter Terrorism Police UK

銃声が聞こえたら~で、聞こえてくる動画の銃声が、
爆竹の音よりもずっと控えめなので、音が相当遠い時点で行動しないと逃げ切れなさそう……
そうなったら隠れるしかないんだな、といった面でもリアルに勉強になります。

逃げるときには、グズグズ躊躇ってる人間を急き立てて、無理にでも連れていくこと、
とはいえ、かれらのおかげで出遅れぬよう、いざとなれば見限って自分は逃げる、
など綺麗言じゃないアドヴァイスの数々。
そういう地に足の着いた忠告部分は、日本のメディアでは省かれて、なぜかきちんと拡散されない。

参考までにこちら↓
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170711/k10011054441000.html
英当局がテロ遭遇時の対処方法まとめた動画を公開(NHKのNews Webの記事)

英治安当局の動画ではテロに遭遇し、万一逃げ切れず隠れる場合におけるキーポイント、
バリケードをつくるとか、袋小路・行き止まりなどに逃げ込まないとか、
携帯の音を消す(マナーモードであるバイブレーションも消す)とか、
いろいろと具体的なアドヴァイスが。

動画後半、
「警察は現場に踏み込んだ時、場合によってはあなたと襲撃者との区別がつけられません」
これはリアルに怖いし、自分を含め日本人は、よく心得ておいたほうが良い部分だなあと。

まず警察は、あなたにハードモードで銃口を向けて接してくるから、
恭順の態度を明確に示し、
急に動いたり叫んだり手を振ったりしては駄目。

下手したら警察に射殺されかねないことを示唆しているのも、親切な動画です。

それにしても英国人って、


部隊長が鶴丸なのかと期待していた [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞 #2「部隊長」
正直、一話目の完成度の高さから、私は異常なほど期待していたらしく、
二話目は、あれ? まだこの時代の話で引っ張るの? という停滞を感じましたが、
単に私が先走って、ジェットコースター的な展開を思い描いていただけだったのかもしれません。

違和感が募ったのは、薬研藤四郎。
原作ゲームとまるで別人。
キャラデザの時点で、
(ちがう……。この表情の薬研ならば、花丸アニメの薬研のほうが、まだよっぽど薬研藤四郎だ……)
と感じていたので、ああこれは重大な解釈違いだな。
そう思って見ていたのだが、
だんだんと……性能面を除いて、ここまで気立ても言動も薬研藤四郎と異なった振る舞いなのは、
なんかあるな! おそらく伏線だな何かの!

そう思わずにいられないところまで来てます。

こういうアニメの感想&考察は、後々になって読み返すと、
何言ってんだ……何を早とちりして深読みしてたんだ自分、馬鹿じゃないの……
となるので考えものなのですが。

時間圧とか、歴史抑制力とか、なんかそれっぽい言葉だけど、初めて聞くよ、
という語彙が出てくるけれども、どれもお話を都合よく展開させる効果音にとどまる風合いで、
さしたる意味は無さそう。

そんなことより重要では? と現時点で、気にかかっているのが、
刀剣男士が現地の人間(江戸時代の人間)と平気で接触している点です。
日中堂々と出歩いて目撃されても平気どころか、普通にやりとりしているし。

一話目では、大規模火災が起こることを事前に兼さんは把握していて、
だから現地の人間と会話をしても、どうせ今晩には死んでしまう人間で影響がないから……。
過酷だなあ、と。
まずは審神者の遠隔操作で2名が斥候として派遣されるシステムも、
現地の人間との接触を必要最低限にとどめるため。必要とあらば斥候2名で応戦するが、
いざ敵とがっつり一戦交える段階になれば、ほかの刀剣男士が追加召喚されるわけね……。
――そう把握していたのだが、どうやら、そういう配慮ゆえではないなこれ。

あんな奇抜な身なりしていて、打刀やら、脇差やら、短刀やら、槍やらを、携帯している時点で、
すぐお縄になると思うのだが。
そうでなくとも現地の人間に「変わった支度していなさりますね」くらい言及されてもよさそうなのに。
(Fateはそのあたり、怪奇現象・怪事件として把握されていたように思うのだが……)
解せぬ。

刀剣男士ってひょっとして、
時代と場所に合わせた擬態シールドみたいなのを刀装みたいに纏っているんだろうか?
むやみやたらと同行するこんのすけが、Men In Blackのレッドライトみたいなのを目から発光して、
刀剣男士と接触をもった人間の、刀剣男士にまつわる記憶だけを消しさる術でも持っているのか?

彼ら、第二部隊みたいだけど、では第一部隊に、こんのすけは付き従わなくていいの?
本丸一につき、こんのすけ一匹だよねえ……?

「刀剣男士と、現地の人間が接触した記録は、
歴史改変には至らずとも、今後の活動の妨げになります。
刀剣男士を刀解することで、現地の人間に残ったあなたがたの記憶はきれいに抹消されます。
ですので一定以上、現地の人間と接触した刀剣男士は、刀解することが当本丸の決まりです。
貴方の替えは居ますからね。とくに貴方がたの(……レア刀剣ではない貴方がたの)替えは」

こんのすけが妙にさっぱりと口にしださないか。
少々、いやな予感が。

「長期滞在型の第二部隊は、出陣回数の多いもの。
あるいは替えが利きやすい刀剣。両者あるいは、いずれかによって、構成されている。
お気づきではありませんでしたか?
幾度、刀解されても、貴方がたは審神者に忠誠を誓う道具として、
いくどでも顕現し、その都度あるじである審神者に忠義をもって尽くすんですよ。
きっと刀とは、そういった性(さが)なんですね」

てんで他人事の、ケロッとした調子で、「でも気落ちしないでください。貴方には選択権があります。
大人しく本丸に戻って刀解されるか。この地にとどまりつづけ、自らが時間遡行軍に堕ちるか」
この手の、ありがちで一番やってほしくない展開になっていくとしたら、いただけないぞ……。

「待て。ここで折れるまで敵と戦うというのは?」
と、刀剣男士が食下がり、
「うーん、それは審神者様より提示された選択権にありません。ちょっと聞いてみますね」
まったく動じずに、こんのすけは審神者と遠隔で連絡をつけて、
「貴方は我が本丸に良く貢献してくれました。審神者様からの特別措置として許可がおりました。
ご武運を!」

で、最後みんな折れる散華みたいなの、懲りごりなのだが、サラッとやってきそう。
あるいは折れる寸前で本丸に戻されて、
「皆さんに奮起していただこうと、ちょっと喝を入れただけですよ。
いやだなあ。私がそんなこと本気でするわけないじゃありませんか」
みたいなオチも許すまじ少年審神者おのれ……。

ゲーム内で気立てが良くて、おしゃべりな薬研藤四郎が、
活撃/刀剣乱舞の作中で異常なまでに無口なのは、
自分がそろそろ刀解されると思っているからか。
あるいは現地の人間と迂闊に接触を持たぬよう、誰にでも無愛想を心がけているからなのか。

単純に考え過ぎで、その辺はゆるーい設定のPV的なアニメなのかもしれない。

まあ、



共通テーマ:アニメ

活撃刀剣乱舞 [活撃/刀剣乱舞]

ついに始まった『活撃 刀剣乱舞』!
正座待機でオンエア見ました。

内容についてはまだ始まったばかりで何ともさっぱり分からないけど、
色々と臨場感がすさまじくて、
唐突に、お金の力ってすごいんだな……という変な感動を覚える30分。あっという間。

目のごちそうとしか言いようがない豪華な映像美は、
通常、映画クオリティとかOVAクオリティだとか言うものですが、
もはや江戸時代の町に自分がいる錯覚を覚えるほど呑まれましたね。

それでもあくまでもゲームの二次創作的な作品で、
公式がゲームの二次創作をこんな完成度の高さで見せてくれるなんて、
豪華に動くのはもちろんのこと、
ちらっと映る反物の着物の絵柄とか、襖絵とかまで、ぬかりなく美しいし、
あぁ、正しいお金の使われ方をしている……収益金が作品に還元されている……
メジャージャンルってこういうことなのか……と訳の分からぬ説得力で殴られる感じでした。

(思えば以前テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロスを見ていた時に、
映像は豪華なんだけど、なんかスカスカに感じる……という場面が多々あった、
あれは私が原作ゲームをプレイしていなかったからだったんだな。
テイルズ~とたしか制作会社が同じだし、次回予告も同じ仕様なので、ついテイルズ~と比較する。
Fateを作った会社と思うと、登場人物の誰か死ぬ……誰が死ぬんだと戦々恐々となりますが、
テイルズ~を作った会社だと思いなおせば、さほど……それほど……怖くはない。)

しっかし、審神者の能力には、
なんで? え、そうだったの? はい?
こんのすけの役割にも、
え? おまえこんな感じなの? (我が本丸においては、もう少しキュゥべえ寄りな気性のイメージ)
驚くことしきり。

幕末だから幕末組が選ばれるのはわかるが、
この人選もとい刃選はどういう観点で決めているのか、なぜに夜戦で槍の蜻蛉切を?
審神者の気まぐれか?
いろいろと謎は深まるばかり。
物語に対する感想は現時点ではまだ定まらない。
鶴丸国永と三日月宗近は間違いなく出てくる様子なので、
早く出てこい鶴丸~三日月。

まったくの余談になるが、


実は [さ行]

カラオケボックスは空調~のブログと、
梅雨になる前に~陸奥守・鳴狐・獅子王を見に行ったよのブログは、
音声吹き込みで8割がたを書いたものでした。
(音声入力ソフトはAmiVoice SP2を使用。)

音声を正しく感知しない部分の修正と、文体の微調整を手入力で直して、
あとでちょいちょい、文を書き加えたり、削除したりした。
後になって読み返してみると、やっぱりほかと文体が異なって感じる、我ながら。
自分で言うのもつらいところだが、冗長。

手で打つよりも吹き込んだほうが圧倒的にやはり早いし、
手荒れしてたりで、タイピングが物理的にしんどいときに良いかと思って試してみたのですが
(メールとかで使えるかと思って買ったのだ)
文章が遅々として進んでいかない感が、やや目に余る気がする。
決して綿密な描写をしているわけでもないのに。
つい無自覚のうちに、ソフトが一発変換しやすそうな言葉を選んでしゃべってしまう。

なお小説は――こと私が書く小説に至っては、
手入力で使い慣れたPCですら一発変換できない言葉が多いくらいだし、
句読点の微調整などは手入力の方が音声よりも楽なので、
音声入力は諦めていて、はなっから試しません。

頭に浮かんだ話し言葉を手入力するまでに、一度脳内でフィルターが掛かっている。
その手入力用のフィルターは、
口をつく言葉よりは、きめの細かいフィルターなのではないかと思う、私の場合。

太宰治はフォスフォレッセンスを口述筆記で書いたというが、
それであれだけの端正な小説になるのはやはり太宰が天才だからと、
書き留めた相手が、筆記速度であって(タイピングよりもさらに遅い)、
そのスピードに合わせて話を口にしていったというせいも、あるかもしれない。

又やはりフォスフォレッセンスは文体が(句読点なども含め)微妙に特殊ですしね。
そこが良くもあるのだが。