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金貨の価値 [か行]

そういえばラピュタ前半でパズーがムスカにシータを心ならずも引き渡し、
暗黙裡に「この金で手を引け」と諭されて、金貨3枚で、すごすご戻ってきたくだり。
金貨三枚って、1枚一万円くらいで三万円くらい?
ムスカのポケットマネーっぽいし、帰りの交通費+かすり傷を負った治療費くらいかなあ?

かねてよりそう思っていたのだ。

ただそれだと、タイガーモス号にて「ゴリアテを最初に発見したものに、金貨10枚を出すよ」
と聞いて、
乗組員が「10枚!」
とテンションがめっちゃ上がっていたのが、不自然。
十万円だとすると、乗組員が大はしゃぎする報酬としては安い気がする……。

ファンタジー設定なので正確な時代はわからないが、自動車(オートモービル)が珍しいと称されるのだから、1900年ごろかなあ。
当時の金貨の値段を調べても、貨幣価値が違うし、
当時の物価がいまいちわからんのでな……。

あの大きさの金貨はおそらく1オンスでは、と仮定する。
現在1オンス・ウィーン金貨が約15万円で取引されてますね。
現在、金の価値は高騰してますが、
ラピュタ作中で「銀どころか錫さえ出ない」とあるので、たぶん金の価値は今以上だったろう。
1オンス金貨1枚=20万相当と、超ざっくり見積もってみる。
3枚でシータを引き渡してきたとなると、60万円か……。

(これなら、ゴリアテ発見者には金貨10枚のボーナス!=200万円。妥当かな)

え……っ、えぐい!
大事な少女を引き渡したその見返りの額として、60万円。エグイ金額!
パズーさん!

勤労少年なので、労働の苦労を知っているからこそ、
無理やり掌に握らされた金貨を投げつけて捨ててこられなかった……その気持ちは、すっごくわかる。
だけど、「君も男なら聞き分けたまえ」と言われて、60万円を握らされて、
その60万円をポケットに入れてすごすご帰宅……とすると、
非常にリアルで、もはや恥ずべき金額だな……。

命がけで要塞からシータを取り戻すのも、一生懸命な命がけ!
というだけでなく、まっすぐで潔い少年だからこそよけい、
後ろめたさに後押しされた部分はさぞや大きかったろうな……。