SSブログ

12月壁紙カレンダー無料配布 [壁紙カレンダー配布-2018-’19Mar]

2018年12月のデスクトップカレンダーを設置しました。
使えそうでしたら、デスクトップ背景にぜひどうぞ。

2018年12月に選んだ絵は「ルンペルシュティルツヒェン」
イギリスのイラストレーターWarwick Goble(1862年-1943年)作。
英国で刊行された『The Fairy Book』に収録。
「ルンペルシュティルツヒェン」はドイツ発祥のグリム童話だから、英国の妖精のお話ではない。
この童話、タイトルはすんなり言えなくとも、知っている人は多いだろう。

〇ルンペルシュティルツヒェン
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルンペルシュティルツヒェン

〇ルンペルシュティルツヒェン - グリム兄弟 - Grimmstories.com
https://www.grimmstories.com/ja/grimm_dowa/rumpelstiltskin

これ系の話は実に多い。東西を問わず、どこででも見かける。
ご存知、名前や真名を取引相手に知られてはいけないというネタ。

さらには、王様を目前にして、窮地に陥っている貧しい娘に、
まれびとや異端者(この場合はドワーフ)が、あれこれ手助けを申し出て、
実際に人知を超えたすごい手助けをしてやって、ひきかえに娘から大切な物をもらおうとする。

マレビトは娘に何度もチャンスを与えていった結果、
最終的には対策を講じられ(この場合は真名を知られて)自滅する。
等価交換どこいった。よく考えると、なんだかこいつが一番、気の毒じゃない……?

 ちなみに、シェイクスピアの『ヴェニスの商人』は、これ系の民話を下敷きにしているのでは?
 どうなんだろうか。
 「ルンペルシュティルツヒェン」では、ドワーフにあたる役回りを、
 ヴェニスの商人ではユダヤ人の金貸しが負っている。という構図に、私には映ります。
 グリムのほうがシェイクスピアより後の人間だろう、と思われるだろうが、
 グリムは欧州土着の民話をまとめ上げたのであって、
 もとはその手の民話が根付いて在ったはずなので……。

まあ、ドワーフが相手の弱みにつけ込み、若い女を見くびって、もらおうとするものが、
度重なるごとに図に乗ってくるあたりで、ここらでピシッと締めなくてはダメ。
それは確かなのである。
だから、あまり違和感もなくすんなり読めるのだが、後味の悪さが残る。

『黒十字サナトリウム』でも、吸血鬼の民話として、
これ系の話をまじえている部分があります。
これ系、つまり「しっぺ返しを喰らうマレビトの話」と言おうか。
王様を前にして、窮地に陥っている庶民の娘に手を差し伸べるのが、
ドワーフではなく吸血鬼というパターン。

ミシィカが柩の中に入れられて「生きたまま」埋葬されていると気づいたときに、
ぼんやり記憶によみがえってくる吸血鬼伝説の民話のひとつとして出てくるわけだ。
(覚えておられるだろうか?)

あの場面に挿入した民話エピソードは、
実際のアルメニアの民話をベースに私が手を加えているが、
吸血鬼部分のくだりは、ルンペルシュティルツヒェンの類型だった。
名前うんぬんは無かったけれども。かわりに聖水とヒレハリソウなんだけれども。

いずれにしても、どう考えても、王様がけっこうひどいのだが、
娘は、王様と首尾よく結婚するに至るという……。
貧しくて美しい娘が、王様と結婚すれば、
まあ何があっても倫理観がどうあってもめでたしめでたしなんだよという、
当時の世相を反映した剛腕ぶり、民話特有のお決まりのパターンであるよなあ。

この絵を12月に選んだのは、
色彩や衣装などがクリスマスシーズンのイメージにマッチすると思ったからです。
お好みに合ったら、ぜひどうぞお使いください。

◆ダウンロードの仕方
下記のサムネイル画像をクリックし、原寸大を表示。
右クリックで「デスクトップの背景に設置」で設置完了です。
(あるいは右クリックで「名前をつけて画像を保存」をしてから、壁紙に設定。)

PCのアスペクト比に準じて、使えそうなほうを選んでください。
PCのデスクトップを右クリックして「画面と解像度」の項目を開くと、わかります。

◆1920px×1080px:PNG(2.25MB)横長ワイド版のデスクトップ向け。
2018 Free Calendar Wallpaper Dec*
2018 Free Calender Wallpaper fairy vintage1920px×1080px(3).png

◆1440px×900px:PNG(1.62MB)こちらは従来PCの画面サイズ。
2018壁紙カレンダーDec*
2018壁紙カレンダー・無料ダウンロード1440px×900px(5).png
夏が過酷だったので、このたびの冬はせめてもしのぎやすいと良いな。

今回も紙版はありません。
*All Rights Reserved.
無断転載や二次配布を禁じます。