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20th L'Anniversary L'Arc-en-Ciel WORLD TOUR 2012@日産スタジアム5/13: Ⅱ [最近のお気に入り]

ラルクのライヴ。

私は17:00開始予定の30分前にシートに着いてました。
1階席東側の前から6列目。
ステージから見て、右翼(tetsuya側)で、あらけっこう近い。予想より手前に感じた。

昨年の味スタでは、開始まで、ずーっとミュージッククリップが流れてて、
幕開けを待つのが全然、苦じゃなかったんだが、
今回は、17:00の10分前くらいに、Good Luck My Wayが1回流れたくらい。
待ってる間は、強風で寒いし、ちょっと辛抱が必要だった。
XXXのカラオケヴァージョンみたいなバックミュージックが、すごく小さく流れており、
ひょっとして近隣住民とかの騒音を配慮してなのかもしれない。
(全体的に、ライヴ全体の音響も、味スタの時より席が近かったのに、おとなしめに聞こえた。)

開始は17:25分ごろ。

以下、個人的に印象深かった部分を、ざっくりと。

●「いばらの涙」で始まって、意外!
ライヴだとCDより映える、かっこいい希有な曲だと。
最初、歌声と曲が流れだしてhydeの映像が全モニターに映るものの、
ステージには黒いついたてが立っているだけで、
え、どこ?
目が迷子になった。

途中からゆっくりステージが開かれていく演出だったのだが、
ライヴDVDとかで見るぶんには凝っていると思うが、
正直、スタジアムのライヴは、ドカーンと始まってくれないと、タイミングがつかめない。
聴衆全員、聞き入っていいのか、乗っていいのか、どっちなんですか、そもそもラルクどこですか、
という置いてけぼり感。

次がChaseで、近未来風な背景映像と、疾走感あふれるロックだから、迷子状態はすぐに払拭されました。

●味スタのときは猛雨で、音響がハウリングしたり、時にはギターがあまり響かなかったり……。いっぽうで数年ぶりのライヴだし、雨にずぶぬれになるぶん逆に燃える、メンバーの気迫が半端なく、――そんなにステージ両端を往復しまくったら持たないんじゃないのか……と心配になるくらいだった。力を出し切る刹那感がひしひしと伝って、鬼気迫るのだったが、今回は大規模ワールドツアーから帰ってきた気楽さで、メンバー全員くつろいで、のびのびしていた感が見受けられました。

まだ大阪も国立競技場も翌週・翌々週に控えているし、余力をセーヴしている気も。
hydeは若干、息切れ感があるのか、いつもほど、ステージの左翼右翼を滅茶苦茶に行ったり来たりしまくらないで、控えていた様子。
いっぽう、kenのギターの音色は味スタよりも、きれいにのびやかに走って、うんと響いて奏でられた。

●非常にMCが短いところが私にとっては好印象のラルクなのだが、kenとtetsuyaの短いMCはいつもどおり、ほのぼのと下らない。そのあいだに、絶唱し終えたhydeは、照明のあたらないステージの端で、しゃがみこんで呼吸を整えている。メンバーはそんなhydeをさりげなくチラ見しながら、暗黙裡の時間稼ぎで、
「あ、もうちょっと(MCを)聞きたい? じゃあね~」
ってな調子で、話を続けていくのが、まいど実に胸の温まる一場面。
なのだが、おっぱい、という語が出てきたとき(ツアー中、フランスで、どうやらムーランルージュのフレンチカンカンを見に行ったみたいなんだが、おっぱいが遠すぎて寝ました、というkenの発言)これに、前の座席のいちゃついていたカップルさんと、その隣の父親連れの中2君が、超ドン引きして固まっていた。たしかに隣の彼氏が爆笑してても最低だし、彼女がバカ受けしてたら引きます。父親が下品に鼻で笑ったら台無しだし、中2君(中2じゃないかもしれないけど仮にそうしよう)が思いっきりこわばるのも無理はありません。が、まったく難儀じゃありませんか……。

●hydeの衣装は、ジャックスパロウ風の前回よりも、今回のほうが個人的に好み。エクステしてても、ちゃんとhydeらしいし、しかもちゃんと吸血鬼っぽいのだ(笑)

●wild flower
今回のButterflyのアルバム中で、かなり好きな曲なのだが、
背景映像の花が、タンポポだったのには、びっくらしました。
このwild flowerって……野の花って、タンポポだったのか。
野イバラっぽい花を想像していて……。
さもなくばワイルドポピーみたいな……クリスマスローズみたいな……トケイソウくらい個性的なのとか……
あるいは想像上の見たこともない、名もない、
でもどこかできっと咲いていそうな一輪の花かと思っていたので、
たんぽぽなのー!
と、しばらく気が殺がれた。
hydeの高音がきれいでした。

●ロックなナンバーは本当に観客一体となってノリノリで、おまけに火焔演出がすごかった。
火花じゃないのよ。
火焔の柱が15~16本ほどいっぺんに、リズムに合わせてたてつづけに巻きあがって、
私の場所ですら、あったかい!

http://natalie.mu/media/1205/0514/larc_yokohama/0513/extra/news_large__OG22916.JPG
(13日公演の模様。cf. natalie.mu)

●metropolis
正面ステージから移動して、アリーナ席に設置してある、土俵状のステージで演奏。
四方を観客に取り囲まれた形で、フロアに赤~紫っぽい照明があたります。
ライヴハウスを思わせる演出。

で、metropolis。
この曲、はじめてまともに聞きました。
こういうのがあるから、やめられない……。
私はアルバム派なので、シングルのカップリング曲を逃していることがあるらしい。
この曲は、Punk-en-ciel(Vo含めたメンバーのパートを全部入れ替えでやる、パンク版)の、
最新CDに同梱収録されていたんだが、アレンジが跡形もなく違うので、
同じ曲だと気づかなかった。

これが、ジャジーでスウェイで良かった。
なんだその言葉は、まともな日本語使いなさい、って感じですが、
日本語で形容すると長いんだよいいですか。

ズンズン腹部に響いてくる重低音と、横隔膜あたりにビんビん振動するひずんだ揺らぎ、鼓膜をくりぬくように突き抜ける透明感が、渾然となって行ったり来たりするリズム――∞線状に振れる無限の振り子さながら、ゆらゆら漂っていたくなる、淫らがましくも苦味走った色気のあふれる曲調です。(ほんと、何言ってんだ。)
とにかくカッコいいナンバー。
はじめて聞く曲って、ライヴだと歌詞がすみずみまでは聞き取れないのだが、
よくわからない分、むしろムードがありました。
今回個人的に一番ツボ、もっとも気持ちよくシビれました。

●DRINK IT DOWN
暗くなってきたところでこのナンバー。今後ライヴの恒例になっていくなら嬉しいところ。
本来もろゴシック演出な曲だし、味スタでもゴシック演出だった気がするのですが、
今回は燃えるロック、ってな印象でした。
この曲のとき、アブサン色したビームがビュンビュン走って、
熱のない稲光にあてられるような心地よさを味わえます。
光線が自分にあたると、ライトセーバーで撫で斬りにされたみたいな錯覚で、テンションがあがります。
が、今回の私の座席だと、その光線が当たらない位置でですね、
正面のもっともステージから遠い人たちが、羨ましかった。

http://natalie.mu/media/1205/0514/larc_yokohama/0513/extra/news_large__MG_4078.JPG
(13日公演の模様。cf. natalie.mu)

●XXX
この分だとXXXはアンコールにやるんだろうなあ、と思ってたら本当にそうでした。
metropolisの次に、しびれました。

●hydeが、次は30周年記念を目指して、みたいなことをいったとき、
アリーナのファンはきゃーってなり、
一方ドラムのyukihiroは、あいの手として、プンスカパンパンピン、みたいな音をたてました。
すると、えええええー!(笑)
というリアクションがわきあがったのだが、
わたしもyukihiroと同じで、ん?
次は30周年なの? またライヴ活動休止して、今度は10年もあけるつもりなのか?

皆のリアクションからして、
たぶんhydeはもっと長い先を目指して続けていくという意味合いだったのだろうが、
yukki-は、おいおい10年後?
という食い違いかと思われる。

●BLESS
ライヴ最後のシメの曲。
善意を全面に押し出した曲調で、
わたしとしたら、もの足らないんだよ、と言いたいところなのだが、
この曲のライヴでの浄化作用は凄まじい。

まっ白い光の柱を、夜空にまっすぐ照らしだす演出で、
なんかが降臨してきそうで気が気じゃないレベル。
そこに照明で雪めいた、星空めいた、銀白のきらきらした花吹雪まがいの煌めきを会場全体にちりばめて、
寝そべって雪降る空を見上げたふうな、浮遊感を味わえます。
子供の時にやったよね? 口を開けて降ってくる雪を食べようとかしたよね?
ホーンテッドマンションとおなじ錯覚で、
天が降ってくるのか、あるいは自分が吸い込まれるのか、体が浮く酩酊感を味わったよね?
そんな馬鹿をやったのはお前だけだ的な、私のまわりはわりとお利口さんが多そうでさみしいんだ……。

鼓膜がザアアアアっと洗われる音響で、つきぬける歌声でした。

全体的に短く感じました。え、もう終わり? 手抜きじゃないの?……くらいな。 
あとで冷静に確かめたら、曲数も、時間も、みっちり充分なもんでした。

個人的には、ゴシックな曲が少なかったのが、やはり若干残念だった。
あまりゴシックを突き詰めすぎて、毎度、磔&火あぶり演出を壮麗にやりすぎると、
異端審問ミサみたいになるから、軌道修正をはかったのかもしれないんだが(笑)



(曲順)
1.いばらの涙
2.CHASE
3.GOOD LUCK MY WAY
4.Killing Me
5.SHINE
6.wild flower
7.MY HEART DRAWS A DREAM
8.metropolis
9.REVELATION
10.SEVENTH HEAVEN
11.Driver’s High
12.DRINK IT DOWN
13.shade of season
14.STAY AWAY
15.READY STEADY GO
———————————————
16.未来世界
17.Pieces
18.XXX
19.NEXUS 4
20.Link
21.BLESS

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