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遺伝子レベル [あ行]

https://mainichi.jp/articles/20200927/k00/00m/040/110000c
「新型コロナ、感染しやすさに地域・民族差なし 遺伝子レベル分析 北大研究チーム」
毎日新聞2020年9月27日

https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1201466.html
「重症化遺伝子、旧人に由来 新型コロナ、OISTなど解明 地域で差、東アジア少なく」
琉球新報2020年10月3日 05:00

(毎日新聞の記事は会員有料記事で、私は無料で読める部分までしか読んでいません。)

二つの記事は一見すると全く正反対のことを言っているようですが、
そうではないですよね。

一つ目の記事は、感染リスクは人種や民族(つまり遺伝子を)問わないと。
感染者数の地域格差は医療格差および生活習慣、環境による。
つまり同じ環境におかれれば、誰であろうと罹ると言っている。

いっぽうで、感染した後の回復具合、重症化するか回復するか、
これは遺伝子によるところがかなりある、ということを二つ目の記事が言っている。

遺伝子は関係なく、誰でもかかる。
しかし重症化するのは遺伝子レベルで左右される部分が少なくない。
(むろん重症化には遺伝子以外の要因も少なからずあることを忘れてはならないが)。

というのが、総じて現在わかっていることかなと、捉えています。

ちなみに重症化リスクを持つ遺伝子の人が多くいる、南アジアって、
我々のいるアジアと同じ「アジア」といっても文化圏が相当ちがいますよね。

アメリカに留学時代、私は当然、アジア人としてくくられる機会がとても多かったが、
そのときは概して東アジアでくくられており、広くても東南アジアまで、でした。
南アジアは完全に別エリアという認識だった。
キリスト教ミッション系の大学だったから余計そうだったんだろうと思う。
南アジアはアフガニスタンとかでイスラム教も多いエリアなので、
そもそも留学生がうちの大学には来ていなかった。

授業で一般的にアジアという語が出るときは、たいていがこの南アジアを指していた。
日本はといえば極東=Far Eastですから、
アジアと言われて反応すると、たいていが違った。

これがさらに聖書のクラスだと、「アジア」が全く違うところを指すから
(おそらく日本エリアは聖書の執筆者の面々に存在すらを認識されていなかったし、
むろん日本エリア側からしても。双方が双方の存在について無知だったはずです)。
もう「わけがわからないよ」状態になりがちでした。

当時はウィキペディアもないですし。
グーグル検索エンジン自体ができたばかりで、
ネット上の情報はかなり限定されており、正しいかどうかもわからなくて、
簡単に調べもつけられなかった──。

ちなみに琉球新報に載っている旧人分布図には、
ロシアエリアのデータが全くないんですね……。
オーストラリアもない。
これは居ないということなのか、いや多分研究データがないんだ……
居ないならば日本と同じ表示方法になるはずだ。


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