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鳥つながり [た行]

既にたくさん拡散されていて、
別に私がここに貼り付けなくてシェアをしなくとも、鳥好きには届いていそうではある。
短い動画なのだが、何度見ても良い。
ちょっと気がかりなことがあったときでも、
これを見ると、くすっとほころび笑いをしちゃうし、小鳥好きにはたまらん。

おっとっと、おおぉ?
みたいなノリで、相棒っぽい感じなのが一層かわいい…。
温かで柔らかで軽やかなのがチュイッ!ピゅーるりっ!とか鳴きながら、
リズムに乗っかり手元に引っ付いてくるなんて、うらやましい……ほほえましい……。



次の動画は別の意味で胸熱です。


Sparrowhawk attacks jackdaw, then gets mobbed
https://youtu.be/sJBIMwHDjXE

Sparrowhawkというのはハイタカですが、
日本でもおなじみチョウゲンボウ(ハヤブサの仲間)も、
Sparrowhawk(アメリカチョウゲンボウ)と呼ぶ。
アメリカチョウゲンボウはアメリカとカナダに居る。
(ちなみに私はチョウゲンボウをけっこう……いやかなり好きで、
黒目がちな表情や、ホバリングが上から糸で吊られたように正確で綺麗なのが魅力。)

動画は、街並みや路駐の車のナンバープレートからしてイギリスに間違いない。
だからここに写っている猛禽類はチョウゲンボウではなく、
ハイタカでしょう(見た目的にもハイタカだ)。
ようは猛禽類がjackdaw(ニシコクマルガラス)を襲っている。

ニシコクマルガラス(スズメ目カラス科)はカラスの中では最小の部類。サイズはほぼ鳩。
私の小説でも『コンチェルト・ダスト』でちらっと言及されている鳥で、
キラキラと光るものを集めるのが大好きな習性で、有名ですね。
壜の王冠だったりビー玉だったり。
時には家宝の大切なネックレスやブローチ、イヤリングなどの宝石だろうと、
見つけたら巣に持っていく。
カラスの中では多分一番人間に親しまれてもいる。

襲われて力なくバタついているニシコクマルガラス。まずカササギ2羽が助けに入る。
カササギというと「かささぎの渡せる橋におく霜~」のかささぎで、
日本では大変貴重で珍しい。
アメリカでも私が住んでいたところで見かけたことはなかった。
ヨーロッパでは珍しくないらしいこのカササギ(magpie)、カラス科なんですよね。
カラーリングがNikeのスポーツウェアみたいでスタイリッシュ。
サイズは尾長鳥くらいのはず。
ハイタカがニシコクマルガラスを押さえこむのをやめて、
自分に襲い掛かってきたらひとたまりもないサイズ。

カササギはハイタカを時には及び腰になりながらも的確に距離を取って攻撃し、
2羽で連携を組んで対応している。

カラス科は基本的に頭が回ることで有名だけど、本当に連係プレーがすごい。
いざというときの互助関係もすごい。
このカササギ2羽が善戦し、かつまた警戒音で周囲に助けを呼びまくる。
その間もずっと爪をたて嘴で攻撃し、ニシコクマルガラスを寡黙に押さえこむハイタカと、
ニシコクマルガラスが破れた翼を定期的にばたつかせつづけるところが、
生々しく痛々しいです。
これ、動画に写っていないガヤのカラスも「なにしやがんだ!」「てめえ!」「うせろ!」「ニシコクマルがんばれ!」ってな声援を大合唱しているよね。騒々しい。
一羽のニシコクマルガラスを犠牲にして自分らの安全を保つのではなくて、
種類を越えたカラス科総動員でニシコクマルガラスを救う勢い。

そこにぶわっと躍り出てくる大鴉先輩の頼もしさが半端ない。
ハシボソガラスか、あるいはワタリガラス(Raven)か、
見た目はRavenぽくもあるが、鳴き声からしてハシボソガラスかな。
(ハシブトガラスでないのは見て取れる。)
日本での鴉の嫌われ具合は相当なもんだし、
場合によっては私も嫌いになる時が少なからずあるのだが、
この動画の大鴉は本当にヒーローに見えます。

鳥は全員生きてばらばらに解散したとのことで、
レンズをもっと高画質のものと取り替えようとしたら、
決着がついてしまった、との説明がついている。

途中から飛行機のジェットエンジン音が大きくなるので、
「最後には飛行機も参戦してくるかと思ったぞ」
という動画につけられていたコメントには、笑った。