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ロマン的 [ら行]

ロマンって長編小説って意味だよ――とドイツ文学専攻の友人いわく。
だからゴシックロマンなら、ゴシック長編小説だし、幻想ロマンなら、幻想長編小説だよ、と。

なんですって?

ロマンは英語では夢想とか幻想とか愛による情動とかいうニュアンスです。ロマンチックのロマンです。日本で使う「ロマン」と大差ないです。ロマンチックはロマン的って意味だから、つまりそういう意味なんですよ。ロマン派のロマン。だから幻想ロマン、と言われて私は、幻想幻想、幻想夢想って、どれだけ夢見がちなんだか、と思ったわけです。ロマン派って、ドイツあたりから出てきたものじゃなかったか?

長編小説は英語だとサーガだけど。サーガは指輪物語とかのシリーズ系を言うから、ドイツ語のロマンとは少し違うかな。

英語はドイツ語と親戚、という先入観がぬぐえないけれど、先日も、代理ミュンヒハウゼン症候群についてしばし困惑。英語だとMunchausenと書くので、ミュンハウゼン……ではないのか? 「ヒ」はどこいった、って感じになる。もとになったほら吹き男爵の名前すら英語はMunchausenと表記。

でも本来のドイツ語だとMünchhausenなんだそうで、これなら「ヒ」がある。英語は固有名詞ですらドイツ語をそのまんま持ってきているとは限らなかったりするのだった。まあ、だから英語であってドイツ語じゃないわけなんだけど。

日本の「漫画」も、MangaならいいけどたまにMankaとかなってても通用しているし。そんな感じに適応していった例なんだろう。

かと思うと、エヴァの「ファーストチルドレン」なんか、正しくはファーストチャイルドで英語でファーストチルドレンはまちがっているのに、原作原理主義のまじめなオタクの方たちによって、ちゃんとファーストチルドレンと呼ばれているらしい。「ポーの一族」のバンパネラを、バンパイアとか耳にしようものなら「あ、こいつもぐりだ(笑)」って思えちゃうのと同じ情熱のなせるわざかもしれない。

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