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ニューヨークも寒いが東京も寒い [な行]

一週間ほど、大学留学時代の友人Aと、アメリカのNYに行ってきました。
Aと私はルームメイトでした。
お互いにルームメイトは他にも色々居たんですが、
お互い、いちばん長いこと一緒に暮らした。

Aの友人のJちゃんがいまNYに6~7年住んでいます。
留学時代、JちゃんはAのところによく泊まりに来て、
JちゃんがAのところに来る=うちに泊まる。
おかげで、いつしか3人で出かけたり、自然わたしもJちゃんと知り合いに。
で、NYに行ってきました。

夜のロックフェラーセンターも、その前にある美しい電飾のクリスマスツリーも、
アイススケートリンクも、
映画『ティファニーで朝食を』の五番街にあるティファニーも、ああNY。
クリスマスシーズンで混んでました。
貧乏人なのに中に立ち寄って、うっかりお買い上げをはたす我輩。
円高だけどTAXが高い。得だか損だか、いまだ分かってません。

年季のいったブルックリンブリッジも、渋いし、
そこから一望できる湾の夕焼けも寒々として美しい。

予約しておいて見に行ったブロードウェイミュージカル『ウィキッド』も、実にNY。
ブロードウェイの劇場は、新宿コマ劇場みたいな親しみある、小じんまりしたつくりでした。
でも舞台装置の桁はサラッと違う。

ブルックリンブリッジを見に行く途中、迷って偶然たどりついたグランドセントラル駅がすごく大きく宮殿みたいで美しく叙情的。ここで誰かを待ち続けるとしたら、さして不幸ではないんじゃないかしら。
『アンタッチャブル』に出てくる駅がありますね? 落ちていく乳母車を挟んでのスローモーション銃撃戦シーンが有名な駅。あれはシカゴ・ユニオン駅ですが、ああいう造りで。
そうそうブライアン・デパルマの『カリートの道』で、アルパチーノが逃げる駅は、NYのグランドセントラル駅です。

目につくものすべて、ああ見たことある、ああこんな感じかあ、といった街並み、地下鉄。
地下鉄は、いろんな映画に出てきますよね。
『大いなる遺産』で、イーサンホークと、ロバートデニーロが逃げる地下鉄。
ああいう、暗くて、汚くて、さびれている雑踏。演出じゃなくて、あのまんまです。
線路に落ちてるごみがハンパないし(笑)線路にネズミがチョロチョロと走ってました。
寒いせいか、臭かったりとかは全くないです。あとまず安全です。
慣れてくると地下鉄は、日本の東京の地下鉄よりわかりやすいです。

みんなのうたで有名な、"タイムトラベルは楽しい~♪" 『メトロポリタンミュージアム』は、
もう私このミュージアムの中で暮らしたい、って思うくらい。
金曜の夜は遅くまでやっています。で、夜は空いていて。
夕方がオススメかも。ツアー客とかが引けてるので。
広すぎる、がらん、とした中、
本当に天使の像が、"夜になるとここは冷える君の服を貸してくれる?~♪"
って囁きそうに静かで。
静寂にあるローマ時代やヘレニズム時代の像や石棺、美術品。
配置が完璧で、涙でそうに良かったです。
(あとで写真を添付する予定です。
うっかりフラッシュたいてバシバシとってたら、
係員にフラッシュはダメですよって静かに諭された。そりゃそうだ。)

街は有色人種が混在していて、日本人が目立つこともなく、
文化も多様な分、食べ物は相当おいしい(高いが)。

みな地下鉄で移動していて、人が出歩いているので、
歩いていると危ないということもなく、(……LAは歩行者が少ないので歩いていると危ない)、
遅くなっても夜にも出歩ける。
イエローキャブは安全だし、拾いやすいし、そこらじゅうに走ってる。
(タクシーの運転手は当たりハズレがけっこう激しい。それはまあ日本でもそうか。)

3月にラルクが単独ライブをするマディソンスクエアガーデンを、
しょっちゅう、わき見しながら移動する毎日。
おおNY!

だが基本、街が汚い。
しかも、ひどくきたないです。
街全体が、巨大なゲットー。実際そうかはさておき、イメージ的に、かなりそれです。

むろん、ウォール街や、マンハッタンとかの高級住宅地は違うんですが、
高級住宅地も、LAのビバリーヒルズみたいなお屋敷が建っているわけじゃないし。
NYの市街地は、いろんなゲットーが集合して一つの街をなしているかんじ。

街はでかい、そのぶん人も多い! 多すぎる。混雑しすぎ!
渋谷や新宿の何倍混んでるんだろう……
で、ニューヨーカーは無愛想! 
信じられないくらい無愛想で、Uptight! 服装も暗すぎ! 
都会的でおしゃれというより、ただ黒を着ているだけのような……。

彼らは歩くのが速すぎる。
私は東京に暮らしていて、
LAに住みだしたとき、どこも、みんな歩くのおっせーなーと思ったもんです。
まあたいてい、欧州だろうと、どこだろうと、
日本人は、歩くの速いんだなあ、みんなおっせーなーと実感します。

が、NYの雑踏は、軍隊行進なみです。まじで遅い人は蹴散らす蹴散らす。
で、歩行者はみんな信号を守らなすぎ。
車も車間距離が狭すぎ。
レディーファーストなんて存在しない! 
ドアなんて、いまどき日本だって後ろの人に押さえてあげますよね。
後ろにいるのが女でも男でも子供でも老人でも。
そんな習慣、NYでは存在しないのです。仕事で立ってるドアマンしか、しません。

珈琲ショップとか、劇場とかの、外でのトイレがいちいち汚い!
そして少ない!
観光客にとって、トイレが少なくて汚いのは、かなりこたえる。
その都度ホテルに戻りたくなります。

ちなみに私の尺度は、日本の東京+アメリカ西海岸尺度がメインに構成されてると思います。
LAは基本的には街がきれいだし、どの店でも、どの劇場でも、どの空港でも。明るく、広く、清潔。
LAやロングビーチはそれでも都会で、無愛想な街といわれています。
ニューヨーカーと比べれば、スーパー愛想がいいんだと実感。
というか、ツンデレ系欧州都市、パリとかフランクフルトとかロンドンとかと比べても、
NYは比較にならないくらい、ひときわ無愛想でしたよ(笑)
JFK空港なんて、これ本当に国際空港なのか……? 
という汚さと、しょぼさ……。老朽化しすぎなのでは。で、ツンツンぶりはすごいが、デレがない。
税関がウェルカムの一言も言わない。そんな空港、はじめてです。
私が言われないんじゃなく、誰として言われないんです。
(ちなみに私の知りうる中で、空港ベスト1はジュネーヴ空港。機能的でまるで未来都市。
2位は羽田の国際線。)

西海岸に暮らしている間、私はとくにめぼしい観光名所にほとんど行かなかった。
LAとかロングビーチとかは、東側や欧州に比べると文化的名所が少ないので、
振り返ってみると、生活の記憶しかない。
が、気候がいいし、日々が気持ちよかった。海とか海岸線が広くて、歩いているだけで幸福でした。
で、西海岸的観点だと、
「こういう街並み、こういう人種、こういう服装の人たちが歩いている、こういう汚いところは危ない」
という雰囲気の地域が、NYではあまり危なくないんですね。
しかしカリフォルニア・東京の尺度に影響され慣れてる私たちは、いちいち警戒心が募る。
NYはなぜこうも殺伐としていて、雑踏で、汚いんだよう……と大都会にひたすら消耗する(笑)

でも住んでいるJちゃんは、
NYの活気にパワーをもらって満喫してました。
エネルギーに有り余っている人は、NYに行くともっと元気になる気がする。
鍛えられます。
癒されはしません(笑)
Jちゃんの部屋で、私を含め日本人が5人くらいあつまって、小さいホームパーティがあった。
NYに住んで、NYに馴染んで、NYを愛している人は、皆パワフルで、ガツガツしてます。
初対面の人もいるのに夜遅くまで話が弾みました。

映画館は意外にもとても綺麗でした。
映画館は落ち着きます。
私は一人でいくらでも居られる。落ち着く映画館があるかぎり、その街に暮らせる気がする……。
といっても観光に行って、映画館に入りびたりでは意味がないんで、
『シャーロックホームズ2』だけを見てきました。
『フロムヘル』のオマージュ・パロディ色が強かった前作よりも、
私には今回のほうがキャラも世界観もユーモアも奥行きが出てきて面白かったです。
エンディングも、ガイ・リッチーらしい終わり方で、にやっとさせられました。

クリスマスの24-25は、日本のお正月・三賀日にあたるんで、
めぼしい店はほとんど閉まります。
部屋でTVを見る時間がたっぷりあって、
『The Big Bang Theory』という、カリフォルニア・パサデナを舞台に繰り広げられるシチュエーションコメディが、めっちゃ面白かった。
30分一コマのコメディを、クリスマスにちなんだエピソードをまとめて一挙放送していました。
Aと一緒にテレビを見ながら、十年前のルームメイト時代がよみがえるというか、笑いころげる。
NYに来て、テレビが面白いとか、いいのかそんなんで。

『The Big Bang Theory』は若手天才科学者で奇人の主人公:シェルダンが、面白い。
ギークで、SF映画・アニメ・ゲームマニア。
天才すぎて、言動からよく頭がおかしいと勘違いされ、
初対面の人には、わりとしょっちゅう通報される。

http://www.youtube.com/watch?v=mlhHTdDqoBc
The Big Bang Theory - Penny's Christmas gift to Sheldon

↑金髪の子は、女優志望でパサデナのチーズケーキファクトリーのレストランでウエイトレスをしている。
で、店のナプキンを、シェルダンにプレゼントする。
ただのナプキンではなく、レナード・ニモイが使ったナプキンを……!
(レナード・ニモイは元祖スタートレックのミスター・スポックの役者です。)

日本ではこの一週間、輪るピングドラムや、Fate/Zero、坂の上の雲など、
いろんなお話が最終回だったり佳境だったり。
一週間分のさまざまな録画を、これから一挙に見ていきます。

追記・写真
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