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府中基地跡に行ってきた [は行]

『残響のテロル』の聖地巡礼ってわけでもないけど、でも明らかにあのアニメに触発され、
廃墟好きとしましても放っておけない物件でしたので、
府中基地跡を訪れました。

昨日の日曜日、昼下がり、天気も良く、日中はまずまず温かくて、良い日和。

JR中央線の武蔵小金井駅南口に出て、
バス停1番(一番駅に近いバス停)から府中方面に向かう「一本木経由」のバスに乗り、
途中で、残響のテロルの作中にも出てきた、野川を越えます。
20分くらいバスに乗っていたか、「一本木」という停留所で下車。
府中の森美術館の超近くです。

「一本木」という停留所で降りた金網の向こうがまさに府中基地跡。
停留所=府中基地跡と思って差し支えない。
肝腎のアンテナが全く見えないので、
バスで来た道を、金網沿いに戻っていきます。

府中の森美術館方面へ、右側に折れる道が出てくるので、右に入ると、思いっきり住宅地。
なんとなく雰囲気こっち側かな、という方面に、散歩気分で、
友人と、おしゃべりをしつつ、てくてく気ままに歩いていくと、
金網越しに例のアンテナがよく見える場所が。
おおお。

ちなみに府中基地跡地内には入れません。
物理的に入れない。
『財務省国有地』という看板が立っていて、立ち入りできないわけなんだが、
気軽な感じの金網や、低いチェーンがゆるーく張ってあるくらいの閾(しきい)であったならば、
ちょっと入って見てもまあ、
私有地じゃないし、国有地だしね、OKでしょうくらいな心持で、わたしはいたんですが、
背の高い金網と鉄条網が抜け目なく、ぐるっとめぐっている。
周囲は住宅地で人目も思いっきりありますし、(よじのぼったりしてたら、すぐさま通報されそう)
かなりな猛者か、特殊なテクに長けていないかぎり、入れないです。

むしろ入っていいよ、と言われても軽く躊躇うレベルで荒廃している。
金網のすぐ向こうは荒れ放題で、朽ち、錆びて、別世界。
鉄条網を隔てただけで、向こう側はもう日本じゃないみたい。

立ち入り可能な廃墟だと、落書きだの、空き缶だの、毀れたビニール傘だのが散見され、
ただのゴミ溜めみたいになっちゃいかねない。
立ち入り禁止がゆえに、当時の原形が汚染されず純粋に朽ちています。
そこが、じわる。
その抑圧的なところがゴス。

廃墟マニアと名乗れるほどではない、
廃墟好き、くらいな、ぬるいわたしとしては相当に満喫。味わえました。

府中跡地周辺をぐるっと360度歩いたわけではなく、
全貌を把握しきれていないのですが、多分すごくかなり広い。
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逆光で良く撮れているかわからなかったけど、案外、ちゃんと映っているか。
例のランドマーク、鉄塔とアンテナ。

左側のこんもりしているのは、建物ですが、ツタが絡まって、もはや原型を留めず。

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アテネ計画の施設のモデルがこの建物になるのか。
いろんな種類のツタがこぞって絡み合って覆っていて、紅葉していたり枯れていたりで見事に藪。
ゴシック魂をやんわり刺激します。

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このあたりでオナガが二羽ほど飛んでいるのを発見(写真には入っていない)。
尾が青いんですが、やや夕方になりかけてきた赤い太陽が当たって、すごく尾っぽが綺麗でした。
オナガに限らず、わりと鳥の楽園。

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夏場はきっと蜂とか虻とか蜘蛛の天国だ……。
水場はないから、蚊は少ないのかな……。
見上げると、塒(ねぐら)に帰ってくる鳥の群れがわらわらと飛び交っていて、
カラスでもなければ、雀でも、鳩でもなく、オナガでもなかった。
あれ何の鳥さんだったんだろう……カケスとかか。
椋鳥だったかも。

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最初にあげたアンテナの写真二件と、鉄塔とアンテナの位置が変わっているのは、
ぐるっとまわってきているからです。
アンテナは本当にちょっとした観覧車くらいの大きさはゆうにあるか。

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住宅地の合間に食いこんでいる壁や金網の隙間から。
前半にアップしたアテネ計画施設モデルの建物の、裏側にあたるんだろうか。