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骨喰は記憶を失くしていたのが功を奏しましたよね [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞#7「第一部隊」

のっけから、この季節感に合った、おどろおどろしい場面で、
これは好みのタイプ……期待できるぞ……。
オープニング曲中で、今まで影になっていた第一部隊もお目見え解禁になり、
今回は期待通りの面白さでした。
(期待を上回りはしなかったけれど、
第一部隊が見かけ倒しの咬ませ犬あつかいだったら嫌だったので。)

まず源氏の重宝、髭切が笑いをうかべながら敵を斬っているところで、
キャラ解釈にズレが無い……!
大体の刀剣男士が、平常時と戦闘時では気持ちの切り替えをするのが珍しくないいっぽうで、
兄者こと髭切は、平常時と戦闘時にほとんど差が無い。
戦闘時は平常時よりややテンションが上がってるな、といった感はありますが。

平常時、そもそも髭切はきわめて温和な口調と柔和な表情とは裏腹に、
物騒な台詞を平然と口にする。
ゲーム内では、入手当初、薄気味悪くて私はちょっと警戒していた。
使うほどに、なるほど人間だったら異様で病的だけど、刀剣男士だったらきわめて健全。
その自然な感じがアニメでも滲みでてました。

オープニングの曲中で、鶴丸も笑いながら嬉々として敵を斬っていますが、
鶴丸は、ふだんは気さくで人間らしく振る舞っているけど、
戦闘になると刀としての地が出る、といった感じですよね。

骨喰藤四郎も、ゲーム内の寡黙なキャラを決して崩すことなく、それでいてわりと話してくれるし、
山姥切は一から十までまったくブレなし。
この第一部隊の山姥切は間違いなく初期刀だと思うのですが、
この骨喰と山姥切という、
単純にパワーでいうと第一部隊のほかのレア太刀連中と比べて、かなり劣る二振りが、
精鋭感まるだしの身のこなしで、抜群の切れ味を披露しながら敵を倒して、
強い……さすが……恰好いいぞ。

そんな骨喰を「やるね、彼」とか誉めちゃう髭切という構図が、ほんとうに王道。

ただ猛烈に気になるのが、
この第一部隊の源氏の重宝、髭切と膝丸のコンピはどう考えても、特レベル。
その二名ともが、練度が低い衣装のままというのは、どういうことだ!

こと、膝丸の衣装は、練度が低い時の膝あてが、かなりもっさりしていて垢ぬけないので、
せっかく歴史上、名前がどんどん変わっていったのにちなんで、出世魚タイプの刀剣で、
腕に磨きがかかるにつれて、衣装も少しずつ変わって洗練されていく設定なのだから、
そこんとこ、反映してよ……。

物語にそこまで盛り込むのは無理だとしても、
美的観点から選んでも、洗練されている衣装のほうを着せてやってよ……。

ちょくちょく思っていましたが、
このアニメ、あんまり刀剣乱舞のゲームをやりこんでない人が作ってるんだろうなぁ……。
ゲームの設定に縛られない物語と、世界観の広がりを見せてくれると期待しているので、
がちがちにゲーム設定に固執して作ってくれる必要は全くないのだが、
髭膝の衣装については断固、受け入れがたい。
もっさり膝あての衣装のほうを、わざわざ着せておくメリットって、ありますかね。

キャラ解釈がもっとも私と異なっていたのは、大典太さんで、
あんな威圧的な脳筋キャラだとは思わなかったですが、
雷になると調子が良いという新設定はとても面白かったです。

(アニメの視聴後、なにか所以のある設定なのかとググってみましたら、
刀剣・大典太光世は、雷が鳴ると鞘から出るという伝説があるんだとか?)

三日月宗近は安定の三日月具合で、
なにより桁違いに腕がたつし、精神面でも揺るがないしで。
ひるまない第一部隊の活躍はいちいち納得の力技でした。

個人的なツボとしては、脇差の骨喰藤四郎が、脇差を片腕で構えるフォルム。
美しかった。
脇差だからこそ片手だけで持てるわけか。
胴体に対して、腕を垂直に突きだすのかと思いきや、
抜き身にした脇差を携えて突きだした腕と、胴体とが一直線になるように構えるのね。
兄者もわりとそう。

いろいろと謎を残しつつ、かつまた新たな謎を生み出しつつも、
今回のように、一話で一時代の時間遡行軍を制圧するテンポが面白い気がする。

室町時代というのが、江戸末期と比して、
より野蛮で未開で何でもありというか、曖昧模糊として分からない部分も多いので、
謎めいた物語性の余地がある。
多少無理な設定であろうとも、すんなり入っていきやすかったのかもしれません。

地面に刀剣があちこち刺さっていて、その刀剣が次々に攻めてくる絵柄は、
fateの衛宮士郎だったりアーチャーだったりで見慣れた景色。
ufotableのお家芸なのだから、そういった面からしても、
永禄八年、足利義輝(床に名刀を幾振りもぶっ刺して、次から次へ引き抜いて戦ったとか)
この時代が舞台になるのは、考えてみれば当然だった……。

骨喰がもし当時の記憶を残していたら、
きっともっと面倒ごとに巻きこまれていたのかもしれません。