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やったぜ活撃 [活撃/刀剣乱舞]

活撃/刀剣乱舞 #13 『活撃』

最終回。
文句のつけようもなく、面白かった!
圧倒的な作画、動き、内容も期待以上に期待に応えてくれる最終回で、王道展開。
見終わって打ちのめされて無口になる感じでした。

これまでの視聴では、なんか色々と引っかかるところが多々あり、
その不服の感想を、ここでぶちまけておかないとすっきり眠れません、
みたいな心地が勝(まさ)っていましたが。

正直この最終回の直後は、胸がいっぱいで、はぁと重くため息ついて、終わりにしたい。
子供の時、『天空の城ラピュタ』を初めて見て、
胸がいっぱいでなんか無口になって、しばらくラピュタのことを誰にも話したくなくて、
ややあって、今度はラピュタを誰かと語りたい、布教したくてたまらなくなった、
あの感じが。
活撃最終回にぎっしり詰まってた。

堀川国広が、
「出てきていいよ。ここならだれも居ないから。さっき土方さんの部屋に居たでしょう。気付いてたよ。久しぶり兼さん、来ると思ってた」
というシーン。
そうそうこれだよ、堀川国広はこういう感じなんだよ――と、ようやく胸の痞えが取れる。
こういう……控えめな振りして、いつのまに核心につけこんできそうな抜け目なさがあるんですよ、
堀川国広には。
可愛い顔して用意周到、じっくり一つのことを企んでいながら、機転が回るかんじよ。

それが活撃では初回、未熟な刀剣男士としての堀川国広、その初陣から始まって、
ほんと、一時はどうなることかと思ったわ。

純真だけど馬鹿じゃなく、それどころか世間通だから怖いんだよねぇ堀川君って、
という、私がなんとなく思い描いている雰囲気の堀川国広になるまでに、
欲を言えば、途中経過を作中できちんと描いてほしかった。

最終的に、3年間、土方さんに同行して新選組やってるあいだに、
我々の望む堀川君になっているという禁じ手、裏技で、帳尻を合わせてきてくれました。

「鉄の掟」は、鉄之助の鉄にかけているのかと思っていましたが、
今回、和泉守兼定が、局中法度のことを「鉄の掟」と言っていたので、
なんだ……やっぱりその意味だったのか……。

しっかし堀川君が、兼さんに土方さんの最期を見届けさせてやりたい、と思っていて、
かつまた歴史は変えたくない、と思っているのはわかる。
果たして、どうするつもりなんだろう。
(どんな腹づもりでいたのさ?)

新政府軍に追い詰められた土方さんが、堀川国広(脇差)で、腹でも切って自害して、
そのときに兼さんに土方さんの介錯でもさせる目論見なんだろうか? 
和泉守兼定が和泉守兼定(打刀)自身を使って主の首を斬るのか。
その土方さんを介錯した刀を、鉄之助に遺品として持たせるつもりなんだろうか。
「武士よりも武士らしく」かつまた「土方さんの最期をみとる」
という両方が叶えられる……。
私が堀川君だったらそう仕向ける気がするけど……。

刀(刀剣男士)と持ち主とは、
「刎頸(ふんけい)の友」ともいえる絆で結ばれている、
と、そんなスタンスで攻めるアニメの流れじゃなさそうだ。
小説ならまだしも、たぶんアニメだとえぐくなりすぎるし……。

活撃は海外ファンにもわかる言葉遣いを、ことさら選んでいる気がする。
海外ファンの見識を忖度して、小学生レベルの説明の台詞が多かった、
と私は勝手に思っている。(おかげで刀剣のアニメにしては不自然なまでに健全路線。)
だから、まあそういう介錯なんてのは、刀のアニメであれ、積極的には見せない側面でしょう。

土方さんに兼さんが詰め寄るシーン、
「生き様」とか「覚悟」とか、そういう台詞は人間が安易に使うとすごく安っぽくなりがちで、
そういう言葉を平気で口に出すキャラを私は警戒・敬遠しがちなんですが、
刀剣男士が「生き様」「覚悟」と口にするときの、板についた自然さよ。
人の姿をしていても、本質の魂が刀なんだなあ……と思わせてくれる、良い台詞でした。

話がついて、兼さん、ようやく馬に乗る。
いや……でも新選組の馬を一頭、乗ってきちゃって良かったのか?
物資が不足し、たてこもったりして大変な戦況に立たされている土方さんたちなのに、
その馬を奪ってきちゃうか! 歴史を変えないためにあえて地味に足引っ張ってんの?

ともあれ、あの場面で兼さんが馬に乗らないほうが不自然だし、
乗馬する兼さんは想像どおり颯爽として恰好良かった。

ノーマンズランドで落ちあった刀剣男士みんなの、ひらっひらした衣装が、
ここぞとばかりに草原で風にあおられて、
そうだよ! これだよ! そのためのこういう衣装だよ!

それからはもう神作画と桜吹雪の嵐で、息をつく間もなく素晴らしかった。

期待通りに、三日月宗近も、骨喰も、薬研も、蜻蛉切も、鶴丸も、
実によい頃合いで助太刀に登場。
三日月が来ることはお約束の流れで当然わかっていたけれど、
波が打ち寄せるような音とともに、桜吹雪がぶわっとなって、
花びらの渦中に三日月が現れたときに、
よしきた!!!

かつて鶴丸が初登場で現れたときと同様の、
この圧倒的劣勢な戦況がこれでひっくり返るぞという期待感、
もう勝ったも同然だあああ神作画~、
という高揚をひしひしと噛みしめる。

あとはもう、
・骨喰と薬研の粟田口兄弟の共闘。回転斬りしまくる!
・兄者の「膝丸」呼び。
膝丸の「あの兄弟に負けてられないな、兄者~」からの、
兄者が弟を「膝丸」と呼びかけるやつ。華麗に敵へと斬りこみながら、大丈夫か膝丸、息してるか。
・大典太と蜻蛉切、この両者の組み合わせとは思いつかなんだ。蜻蛉切、大太刀にリベンジ。
・鶴丸と三日月の連携プレー。かつて組んでたのか、どうりで息がぴったりですよ。しかしこの両者は本当に嬉しそうに、かつまた美しく戦うよね。まさに刀剣乱舞、ここに極まれり。

という名シーンが、立て続けに押し寄せて、
ばっさばっさと時間遡行軍をなぎ倒していると、そこに堀川君が助太刀に!
王道の大団円、
土方さんの死はあっけなくも感傷的でほろ苦く、活撃はきちんと終わるべくして幕を閉じ、
終わり良ければ総て良しでした。

エンディングで、
刀剣乱舞(ゲーム)の刀剣男士を描いたイラストレーターさんの名前がずらっと出てきて、
刀剣乱舞のゲームをはじめて3年弱――。
画集で見慣れた、目に馴染みのあるイラストレーターさんの名前が、
同窓生とか先輩の名前を見るような感慨深さであることよ。
わー! 
妙な親近感が。

劇場版始動!
わかる……この活撃、劇場版ありきで作られていた感じがする。
劇場版くらいの時間で、神作画のアクションをメイン、もっとギュッと詰めて作ったら、
相当、クオリティたっけーものが出来あがるわ。
今からもう待ちきれない。
(そのときには活撃審神者、ほんとに要らない。
活撃審神者に関しては、登場した意味が未だにわからないよ……。)

そもそもこのアニメ、今になってみると、
全部で本来12回の内容を、無理に13回に引き延ばしたんだろうなあ、
そう思えばこれまでの、間延びした色んな粗(あら)が、腑に落ちます。

徹頭徹尾とはいかなかったが、最初と最後が最高だったし、
本当に良かったです。中盤の第一部隊の回も良かった。ありがとう活撃。
深夜アニメを全部リアタイして、その都度、毎回感想をブログにアップするなんてマメなこと、
気づいたら私ほかのアニメでしたことないよ。

とりあえずサウンドトラックのCDは入手しました。
グラブル(ゲーム)とのコラボでも、戦闘中に活撃のテーマ音楽が流れるたび、
この曲……良い……ゲームの周回には正直うんざりしてきてるけど、
音楽につられてつい頑張っちゃう……ううう……
病みつき気味になって曲が抜けない状態が続いたので、降参して買いました。


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