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温度調整できる服を着ていったほうがよい [あ行]

現在せっせと制作中の『黒猫ギムナジウム』新装版。
帯をトレペにしようかどうか迷っていたわけですが、やっぱりトレペ帯、素敵ですよね! 
トレーシングペーパーの帯にするつもりで、いま帯のデザインを考えています。

さて、来たる11月23日に開催の2021年文学フリマ東京。
新型コロナの東京都における感染状況が数千という、最もひどかった時期に申し込みの締め切りがあったので、私は今回、参加を控えました。

今となってみれば、感染者数がかつてなく少なく、昨年よりもずっと低い状況で抑えられている。たった3か月であっても先のことは本当にわからない。読めない。
参加を見合わせたことは今となっては残念ですが、当時はそれしか選択肢がないと思えましたし、今回の文学フリマがより安全な、感染の心配の少ない状況で開催されるのは、本当に喜ばしい事です。

昨年、初めて出店したのに、知ったかぶりするのはどうなん、なのだが、私自身が文フリ参加にあたって、過去のいろんな出店者の体験談から情報収集した部分が多い。
新型コロナが蔓延してからの文フリ東京の開催はまだ日が浅いし、情報のアップデート版として、ちょこっと書いておこうかと。
何か参考にしてもらえることがあるかもしれないし、ないかもしれない。
他の人が言及していなそうな観点で、役に立ったものと、そうでないものを。
さしてありもしないんだが。
まずイマイチだったものから。

・チラシ

過去のいろんな文学フリマの出店者によると、チラシをいかにたくさん配れるかが、本自体を売ることと同じくらい、時にはそれ以上に注力するべき項目として記されていて、なるほど……と、私もチラシを作っていった。

感染防止対策のために「公共スペースにおけるチラシコーナーは休止する」というのは、事前にむろんよく把握していました。

それでも自分のスペースで来てくれた人に、チラシを自由に持って行ってもらうことは全く問題がないので、「ご自由にお取りください」として用意した。
大体チラシはオーダー単位が100枚からなので、表と裏がカラーのチラシを100枚持参したわけです。

蓋を開けてみると、持って行ってもらったのは4枚だったと思います。
四人の手にはわたったので、チラシを作ったのが無駄だったとは思わない。
ただ100枚はいらなかったよね。
勿論、100枚のチラシが全部はけるとは、かけらも思ってはいなかった。
ただし20枚くらいは持って行ってもらえるかな、と思っていたのだ……。
購入には至らなくとも、ちょっと興味がわいた、という通りがかりの人が持っていってくれるかな、と。

公共のチラシコーナーにあるのではなくて、売主の目の前に置いてあると、いろんな人が遠慮するというか、気軽に手に取りにくいのかもしれなかった。
手に取ってくれた人も、みな一様に恐縮して、持って行かれるのだった。

もっと気ままにじゃんじゃん取ってもらうつもりで作っていたし、余っても、持ち帰るにも送り返すにも荷物だから、感謝こそすれ、恐縮される必要は全くないのに……。

おのれのチラシの内容、見た目等々もろもろが良くなかったという可能性もある。
が、周囲を見まわしても、チラシのはけが悪い様子だった。
実際の商品である本の購入よりも、チラシが動かない。

そういう風潮になってきているのかな、と。

私自身の行動パターンを顧みても、かつては映画館に行った時に、必ず映画のチラシを棚の端から端まで一部ずつゲットしたものだった。
家に帰ってじっくりと……これは見る映画、こっちは見ない映画……とやるのが、ささやかな楽しみだった。
美術館や博物館でもそう。次の展示、またその次の展示、簡単に行けもしない地方の美術館の展示案内まで、チラシをずらっと持って帰った。へぇ、こんなのやってるんだなあと。
それが5~6年くらい前から全く、しなくなりました。
──だってネットで後で見られるし。

実際はいちいちググってまで、全部をチェックするかと言えば、余程でなければ検索して映画のHPに入ったりしない。紙で持ってきていればこそ、なにかと見るんですよね……。

感染対策ゆえに極力、いろんなものに手を付けないという姿勢もあっただろうとは思いますが、そもそも即売会場に来場している人です。
暫定的に公共のチラシコーナーが休止になったせいばかりでなく、紙のチラシ文化自体がひょっとしたら相当数、衰えているのではないかと。

それでも私はたぶん、次に参加するときもチラシを用意するとは思います。
ただし持っていったら、ほぼその分を持ち帰るつもりで準備する。
私が参加前に見かけたネット上の情報では、チラシありき!
チラシがない文フリ参加は出るだけ無駄! 頑張って配る!
……みたいな勢いの時代の記事が目についたもんだった。

予算やスペース、時間的余裕に限りがあるなら、チラシは最後に用意するのでいい。むろん、あくまで私の少ない経験をもとにした判断にすぎない。

では次に役に立ったものを。

・ニトリのテーブルクロス(130x220)

私は2スペース、つまり長机一台分を使っての参加だったので、テーブルクロスのサイズが意外になくて困りました。
テーブルクロスはピンからキリまであるけれども、大判のものは、粗末なつくりであっても結構、お値段が張る。
サイズ展開も文フリの長机に合う大きさのはなかなか見当たらず、文字通り、帯に短し、たすきに長しだ……。

コミック系の即売会場だと、自分のサークルスペースのロゴ等を入れて、オリジナルテーブルクロスを作るブースも多いのかもしれない。文フリでは、ほとんど見かけなかった。
適当な布で良いわけですが、切りっぱなしの布だと材質によっては綺麗に設営するのにテクニックが必要な感じも。一人で参加したので、端と端を持って引っ張り合いっこしながら固定するのも、ままならぬのだ。

私の場合は、ニトリのテーブルクロス(プレーン BE 130x220) 商品コード7832609が、重宝しました。お値段以上のニトリ、なるほどリーズナブルな価格設定と豊富なサイズ展開。
私はベージュを選びましたが、色は全部で3色あります。

パッケージにぎっちぎちに入っているので、折り皺がきっちりついちゃっている。
ざっくりアイロンをかけて持って行った。
筒状に丸めるにしても、ある程度、畳まないわけにはいかないので、畳みじわは避けられないが。畳まないでは持ち歩けないので。
ざばっと机の上に広げただけで、とりあえず見られる状態になります。
個人的にはこれが助かりました。

・メニュースタンド
(スマイル メニューファイルスタンド 先端湾曲型 740182 )

アスクル/ロハコで買いました。
これは驚異的に便利な代物で、いわゆる薄い本を立てて展示できる……だけでなく、在庫部分もそこそこ置ける。一石二鳥のすごいやつ。
つくりは極めてシンプル。こういうの好きです。

「名刺代わりの小冊子」というB5サイズ薄型本を立てて置くのに、重宝しました。
見本を立てて飾れるだけのアクリル製のスタンドはたくさんあるけど、こちらは見本を一番前に置いて、売り物の本(在庫)も、見本の後ろ側に何冊か立てて置けるのがいい。
しかもメニュースタンドだから安定感が桁違い。換気のため会場の扉が全開なので、たまに突風が吹きつける中、このメニュースタンドだけは頼もしく、ストレスフリーだった。
普通のメニュースタンドだと本の表紙が隠れてしまうが、透明だから問題ない。
使い勝手が良かった。
作った人、天才か。

リーズナブルで、場所も取らないし、しっかりした作りです。
アクリルなので水には強いが、火気厳禁です。まず本が火気厳禁ですからね。

来年の文フリ東京には、是非とも気楽に出店したいです。